水道工事で欠かせない道具
水道修理や水栓交換で欠かせない道具の1つに「L型レンチ」というものがあります。
これは一体どういう道具なのでしょうか?
実は「L型レンチ」と呼ぶ道具はたくさんあります。ですから区別するためにも「パイプレンチ」と呼ぶこともあります。ではどんなところで使うどうぐなのでしょうか?
主に水栓交換の際に使います
例えばこんな洗面台水栓の場合です。どうやって給水管や給湯管が接続されているでしょうか?大抵はフレキ管などで繋がっている場合がほとんどです。そして洗面台との設置部分では6角ナットが座金と一緒に取り付けられています。
この配管の接続を外し、6角ナットを取り外したり、再び取り付けたりするためにこの「L型レンチ」が必要になります。その形は読んで字のごとく「L型」です。
L型レンチの使い方
どのように使うのでしょうか?
この形からかなり細くて狭い箇所での作業ができる道具ということが分かります。水栓の取り付け場所はほとんどが隅の部分になります。当然洗面台の裏やシンクの裏など、かなり狭い位置で配管を外したり繋いだりする必要があります。
このような形で使います。
少し暗くて見づらいかもしれませんが、取付られたフレキ管の袋ナットを外しています。やはりかなり狭い場所になりますので、通常のモンキーレンチやスパナなどは入りません。
そのような場所にこの「L型レンチ」が重宝します。
この工具を使った水栓交換の動画はコチラ ⇨ https://youtu.be/BC3P8ZJ_fSI
L字になっているため、ナットを締めたり緩めたりする際に下のバーを使うことで力が入れやすくなります。中にはかなり固着して回らないこともあります。そのような場合にはこのレンチに別のモンキーレンチなどを噛ませて「T字」にして回すこともできます。
この工具があれば水栓金具を取り外すことができます。たまに錆びていたりして固着している場合は潤滑油などをスプレーして少しなじませてから、もう一度試してみます。
「梃子でも動かない」という場合もあります。6角ナットが欠けてしまったり、舐めてしまう(角が取れる)ともうこの工具を持ってしても難しくなります。その場合は切断するしかありません。
新しい水栓金具を取り付ける
台付(デッキ式)の混合水栓を取り付ける際にもこのL型レンチが必要です。
締め過ぎには注意が必要です。
工具ですと力が強くなりますので、加減しないで回していると取り付ける台座を破損させる危険もあります。また周囲の陶器にぶつけたりしても同じです。洗面台ですと大抵は「陶器」ですので、一度ひびなどが入るとアウトです。
使用時には陶器にぶつけないよう注意しましょう。ある程度固定できましたらそれで十分です。
このL型レンチにも長さと口径が選べます。
13mmのフレキ管や給水管の場合は一番小さいタイプで大丈夫ですが、キッチンの混合水栓やシャワー付きの洗面台混合水栓などは口径が広いタイプでないとナットに噛ませられません。
また取り付ける場所によって首が短い方が良かったり、逆に長い方が良い場合もあります。可能であればナットサイズや首の長さが違う「L型レンチ」を4~5本種類別に用意していると安心です。
落下にはご注意を
これはパイプレンチ(どんな道具かはこちらをどうぞ➡水道屋さんの道具 パイプレンチ) にも言えるのですが、この「L型レンチ」を扱う際の注意点に鉄製の重量のあるものは手の位置から落下させるだけでも床を凹ませてしまいます。ですから持ち運びの際には注意が必要です。
CF(クッションフロア)ならまだ大丈夫ですが、フローリングの床などはかなり目立ちます。以前同僚が比較的新築の住宅のフローリング床に工具を落として傷が付いてしまい、補償しなければならないトラブルになってしまいました。
特に床板は部分補修できません。
損傷個所が一部でも床全体を張り替えないといけない場合が多々あります。特に業者の方は注意して養生などを施しているかと思いますが、適当な業者ですとずさんな作業をして思わぬ損害を与えるようことが起こります。
また自分でご使用の場合は洗面台下やシンク下に潜って作業されることになりますが、顔の上で工具を使う際にも誤って顔に落下させると怪我してしまいますので、そのことにも注意して行ってください。
水道屋さんの道具ではいろいろな作業で使うものをご紹介しております。よろしければご覧ください!水道屋さんの道具 よく使うのがモンキーレンチ 水道屋さんの道具 鍔出し器とパイプカッター 水道屋さんの道具 インパクトドライバー 水道修理 道具箱にいつも入れてる道具
更新日:2020年5月21日