水道屋さんの道具 パイプレンチ

配管工事に欠かせない道具





水道工事でも欠かせないものは配管の補修工事です。

最近ではほとんどの給排水配管は塩ビ管で敷設されていますが、中には鋳鉄管などで組まれている住宅もあります。鉄管はご存知の通り腐食が付きまといます。とりわけ配管の薄くなっているねじ込み部などは経年の亀裂や破損の起きやすい箇所となっています。そうした腐食して水漏れしている配管を補修する際に「パイプレンチ」は欠かせません。

パイプレンチとは?  

水道管・ガス管などのパイプをつかんで回すためのレンチのことです。歯を持つ2つのプレートでパイプを食い締めて挟み込むような特殊な構造をしています。つまり歯がパイプを噛むようにしかっかり食い込むため2つのパイプレンチをそれぞれの方向に食い込ませることで配管を回して取り付けたり、取りはずしたりできるのです。

一般の作業ではパイプレンチは2種類使います。1つは通常の形をした「トライモ型」です。





 

パイプレンチは歯の向きがあるため、一方向にしか回転させることしか出来ません。逆方向では歯が食い込まないため意味がありません。上あごが容易に開くようにできているためパイプに大きさによって噛ませる太さを考慮に入れて差し込む必要があります。金属パイプであれば歯の跡がついてしまうためメッキした水栓金具には使用を避けることが必要です

パイプレンチにはモンキーレンチとパイプレンチのいいとこ取りの長所を組み合わせた「コーナーレンチ」があります。歯の形状は同じですが差し込み方が異なってきます。

 

 

今では軽くて丈夫なアルミ製のパイプレンチが主流です。大抵はヘッドが炭素鋼で出来ていて本体は鋳鉄で出来ています。しかし重量が出てしまい、なかなか腕の力に負荷がかかります。ところがアルミニウム合金できたパイプレンチは軽量化が図られ配管補修作業にもかなり負荷を減らすことが可能になりました。鋳鉄製よりも若干お値段は高めになります。





 

パイプレンチを使う作業とは?

金属パイプでソケットやエルボを外す場合は、このパイプレンチが必要となります。大抵金属パイプにねじ込む際にはシールテープの上にヘルメシール(ライニング鋼管用防食剤)が塗られていることが多いので固着しています。テコの原理でパイプレンチを2つ噛み合わせて回転を試みることができます。しかし、それでも動かない場合は「ガスバーナー」(トーチ)でねじ込み部を炙ってください。30~40秒炙ってもう一度パイプレンチで外してみてください。意外に外れることがあります。

次に使う場面で多いのが、壁付の混合水栓を外す時に水栓金具のクランクを外しますが、同時に「持ち出し」と呼ばれるザルボが一緒に抜けてしまうことがあります。このザルボは円柱形でプライヤーなどではとても固くて外れません。そこでこのパイプレンチを使えば外せます。

昔のザルボは細く薄いため、今までの配管の穴に丁度良い太さになっています。新しい砲金性のザルボを付けようとしても穴が狭く入らないケースがあります。もちろん壁穴を広げればいいのですが、相手がタイルだったりするとひび割れしてしまったりして補修が必要になるかもしれません。その危険を侵すよりも既存のザルボをそのまま併用すれば問題ありません。新しい水栓金具に既存のザルボを装着して取り付ければ完了です。

トイレの止水栓」を交換する時にもパイプレンチが有効です。




 

壁から給水管が伸びてアングル型の止水栓が付いている事が多いかと思います。メッキの給水パイプにシールテープでねじ込んであります。

止水栓だけが劣化して水漏れしたりする場合、交換しなければなりません。止水栓側には6角がありますが、給水管には当然ありません。このような時にパイプ側にパイプレンチを噛ませて止水栓はモンキーレンチなどで外します。簡単に回転させることができます。

 

以前のブログにも取り上げたことがありましたが、パイプレンチンも様々なサイズがあります。

一般家庭の住宅や部屋内ではせいぜい呼び径が13mmか20mmですのでパイプレンチは300~450mmくらいの大きさのもので十分です。しかし大きな建物ではもっと呼び径が40mm~50mmと大きいため500~650mmといったパイプレンチでないとうまく作業出来ません。           こちらも参考に➡パイプレンチ

大きいものはそれなりも重量がありますので使い方にも十分注意が必要です。うっかり自分の足に落としたりすると怪我する可能性があります。また高所から落下すればパイプや配管が破損する事故も起きてしまいます。どんな道具も使い道が正しければ有用な道具ですが、一歩間違えると凶器にもなり得ますので、作業時は十分注意して扱うようにしましょう。

マイパイプレンチいかがですか?(笑)