漏水編」カテゴリーアーカイブ

配管漏水などの水のトラブルを取り上げます。

雨が降ると漏水してくるのはどうして?

雨の日に限って漏水が始まる?

普段は問題ないのに「」が続くと何故か天井や壁に水が漏れてくるということはありませんか?

特にマンションや戸建てでも屋根やベランダが原因では無い場合、一体何が考えられるのでしょうか?もしかすると・・・それは・・・

「外壁」かもしれません。

 

 

外壁の造りにもよりますが、今ではボード式の外壁材などが多く使われています。一定の大きさの外壁ボードを組み合わせる方式です。「サイディング外壁」と呼ばれています。

この外壁材は戸建てでもマンションでも幅広く使用されています。

この外壁の場合はボードとボードの隙間に「シーリング」を施さなければなりません。つまり隙間を埋めるためのものです。これによって雨水などの侵入を防ぐことができます。このシーリング材が劣化していくと雨水がしみ込んで建物内に漏れてしまいます。

 

 

 

このシール材は紫外線などの影響でおよそ5年くらいで「ひび割れ」や「肉痩せ」や「剥離」といった劣化の症状が起き始めてしまうものです。つまりサイディングボードの隣接部分に隙間ができてしまい水が侵入していきます。それが建物内の染み出ていき漏水が始まります。

 

どうやって補修するのでしょうか?

外壁全体のシーリング工事となるとそう簡単には出来ません。戸建てでも2階部分や屋根近くのサイディング部分などは足場を組まなければ作業ができません。マンションなどの集合住宅では大規模修繕工事の一環になっています。よくこんな工事中のマンションを見かけますよね?

 

 

これはほとんどが外壁補修工事(シーリング工事や塗装工事)を施工しています。マンションの規模にもよりますが、数週間かかってしまう場合があります。このシーリング工事も2つの方法があります。

1、シーリングの打ち替え工事

これは既存のシーリング材をすべて撤去して新しいシーリング材を充填する方法です。

2、シーリングの打ち増し工事

これは既存のシーリングの上から新しいシーリングを足していく方法です。

特に1の打ち替え工事について取り上げてみましょう。このシーリング工事の工程にはおおよそ5工程かかります。ざっと・・・

既存のシーリングをすべて撤去する。②撤去した部分の清掃を行いマスキングテープ貼り付ける。③プライマーと呼ばれる準備剤を塗布する。④シーリング材を充填する。⑤シーリング材を押さえて仕上げをする。という感じです。

シーリング材にも大きく2種類に分類できます。

 

 

1つは「変形シリコン系シーリング材」です。紫外線に強く対候性があります。もう1つが「ウレタン系シーリング材」です。これは塗料との相性が良く密着性能が高まります。外壁塗装と同時に行うにはこちらが最適なものになります。

 

水道屋さんはシーリング工事はするの?

結論から言えば「しません」。

これは専門性が高く、大規模な工事になります。漏水が生じて慌てて水道屋さんを手配する方も多いかと思います。もちろん建物内の配管や水栓回りの水漏れが原因であれば対処できますが、外壁や屋根やベランダの防水工事まではできません。

こちらをどうぞ➡天井から水が垂れてきた!漏水の原因には何が考えられるか?

 

 

また戸建てでも原因が「雨どい」などの雨水配管などの場合もある程度手の届く範囲のものでしたら可能ですが、2階部分やそれ以上高い箇所での作業はできません。これもやはり専門業者さんにお願いしていただくことになります。

こちらをどうぞ➡雨の季節で見落としがちな「雨どい」のこと

雨が降ると決まって天井や壁から漏水が始まってしまうという場合はぜひこうした理由も考慮に入れておくとよろしいかと思われます。またマンションなどの集合住宅の外壁は「共有部」であり個人の問題ではありませんので、管理会社や管理組合とも協議の上、行って戴ければと思います。