トイレの床が濡れる原因
トイレの床に水たまりができると誰もが最初は便器から漏れてきていると考えます。しかし便器から排水が漏れるということはほとんどありません。では何処から漏れてくるのか?
そうです!ウォシュレットなのです。
「ウォシュレット」とはTOTOの温水洗浄機能付便座の商品名です。しかし老舗であり言わば代表的な名前になっていますのでこのブログではすべてのメーカーや機種においてウォシュレットと呼ばせていただきます。
では本題に戻るとなぜウォシュレットから水漏れしてくるのでしょうか?
1番の原因は「水圧による負荷」です。
これは水栓金具やトイレの制御部品になどにも当てはまりますが、水道管からの水には水圧がかかっています。この水圧のおかげでレバーやハンドルをひねれば水が出てきます。
平均的な水圧はおよそ2.0~3.0MPaです。これはどれくらいの水圧かと言えば0.1MPaの水圧で10mの高さまで水が上がります。つまり揚水力が20~30mの水圧が常に水道管から出ていることになります。
その水圧をウォシュレットも受けています。水を受け止めて維持するために要所要所にゴム製のパッキンやOリングを使っています。ウォシュレットの大抵のパーツは樹脂製ですのでその耐久性も経年劣化していくものです。
見つけにくいウォシュレットの水漏れ
このウォシュレットの水漏れは、すぐに見つけられるとは限りません。中には半年に1回周期でもれたり、しばらく漏れなくなったりすることもあります。特に「洗浄ノズルユニット」部分からのしみ出しによる水漏れはウォシュレット本体裏側から生じますのでなかなか発見しにくいものとなります。
少量の場合でもこの部分から水漏れすると便器の淵あたりから伝って便器と床の隙間に水が流れていくため発見時に便器から水漏れしているように見えてしまうようです。
経験のある水道屋であれば、すぐにウォシュレットをにらみ、水漏れの形跡を探します。今ではほとんどのウォシュレットが簡単に脱着できるボタンがあります。ウォシュレットを外して写真のように立ててライトを当てて調査すると水漏れがはっきり確認できます。ウォシュレットの水漏れは修理できるのか?
水漏れしたら本体交換がベスト
ウォシュレットの寿命は「7年」ですので、水漏れが始まる時期はとうにその年数を超えている場合がほとんどです。そうなると内部の基盤や取り付けネジなどの腐食はかなり進行していると見ていいかと思われます。
特に金属部分の腐食はひどく一度分解してしまうと元に戻せなくなります。ご存じの通りトイレは湿度が溜まりやすい場所でもあります。またトイレの掃除で使われる洗剤にも腐食を進行させるものがあります。
酸性洗剤です。
強い酸性の洗剤は頑固な汚れに効果的なのかもしれませんが、揮発性も高く、気体となった酸が鉄材が腐食していきます。その進行はかなり早くなってしまいます。
こちらのブログに取り上げていますので参照ください➡トイレの便器の周りが水漏れ?排水が漏れてるの??
今は通販やネットでもそれなりのウォシュレットが安く手に入れることができるようになっていますので、機能や予算などをよく考えて交換できるウォシュレットをご検討いただければと思います。交換に関してはこちらの記事も参照ください➡ウォシュレットを交換する時の注意点とは?
トイレの床に水漏れする際は「ウォシュレット」を真っ先に疑うことをお勧めします!
更新日:2020年7月13日