自分の家の水道メーターがどこにあるかご存知ですか?
「水道メーター」は普段あまり気にしていないものです。
どの住宅にも必ずあります。2か月に一度は水道検診員がメーターを確認しています。水道料金をお支払いであれば必ず水道メーター(量水器)が設置されています。
以前に郊外の山間の地域で「井戸水のみ」で給水されている住宅がありましたが、その場合は水道メーターが無いということもありましたがこれは極稀なケースです。
なぜ水道メーターの場所を知っておくべきか?
どんな時に必要か?と言えば住宅内の水道修理や水栓交換の際には水道メーターのバルブを閉める必要があります。つまり水を止めないと作業ができません。
しかし「どこにあるのか分からない?」という方も多くいます。2ヶ月に一度水道検針員が確認しに来ているので何も言われなければ必ず何処かにあるはずです。ただ水道検診員は無言で行うので聞くタイミングもありません。
自分の家の水道メーター(量水器)の位置を知っておくべきなのは大切です
水漏れしたり、水が止まらなくなったりした時に被害を最低限に抑えることが出来る。
万一、家の中で水漏れが発生した場合、すぐに対応できないならまずは水を止めることが必要になるからです。「蛇口の水が止まらない!」「トイレの水が止まらない!」など緊急的に水を止めなければならない時に「元栓」=「水道メーターバルブ」を閉めることが求めれらます。
しかし場所を把握していなければ閉めようがありません。このような事態が起きる前に水道メーターの位置を確認しておくことは重要です。
漏水しているかどうかが水道メーターからわかる
水道メーターを知っておくと良い点は、水道メーターから「漏水」が起きていることが判明するという点があります。水道検診員は漏水を発見して指摘をします。ではどうやってそれが分かるのでしょうか?
このメーターには小さな針が幾つかありますが、そこではなく銀色の丸い回転するところがポイントです。これは「パイロット」と呼ばれていて、水道を使っているとその水量に応じてクルクルと回転します。水を使わなければパイロットは止まったまま全く動きません。
ところが配管や蛇口やトイレのタンクの中で水漏れしていると水を使用していないのにパイロットが回転してしまうのです。こちらのブログも参照ください。➡水道の検針員から漏水を指摘されたら
メーターバルブがきちんと閉まらない
水道メーターを知っておくと良い点の1つはバルブの状態が分かるということが挙げられます。バルブのどんな状態が分かるのでしょうか?中にはメーター付近で漏水していることもありました。こうしたトラブルを早めに発見できることにもなります。
滅多に開閉することのないメーターバルブ(元栓)ですが、蛇口を交換したり修理したりする際に元栓を締める必要があります。しかし、時折メーターバルブが閉めても水が出続けてしまうことがあります。それは「バルブの劣化」です。このメーターバルブは普通の止水方法とは異なります。
大きく2種類あります。1つは「ゲート式バルブ」ともう1つは「ボール式バルブ」です。
簡単に解説するとゲートバルブはまさに小さな鉄のゲートがハンドルを締めると下がり完全に塞いで水が止まります。ボールバルブは鉄の球体に穴が開いていてハンドルを回して球体が徐々に回転して穴を塞ぎ水が止まります。
原理は極めて単純ですが開閉にはかなりバルブを回し続けなければなりません。水が止まらなくなる原因はこのバルブのどこかで異物を噛んでしまったり弁体が変形や欠損してしまったりすることで生じます。
どうやって直すのか?
このメーターバルブを交換するあるいは修理するには「止水弁」または「制水弁」を閉めなければなりません。つまり水を止めなければなりません。古い住宅地で水道メーターにバルブが無いというケースもありました。その場合もこの止水弁を閉めなければ水を止めることができません。
この止水栓は地域や築年数によっていろいろあります。ハンドル式もあればコック式もあります。かなり深い位置にある場合もあります。止水栓によっては「開閉器」といった道具でないと開け閉めできない場合もあります。上記の症状の場合、ほとんどがバルブの交換になってしまいます。
ただこの工事に関しては各自治体の水道局にまずは相談して行った方が良さそうです。メーターバルブも市区町村によっては指定されたものでしか交換できないものがあるからです。
工事も各自治体の指定工事業者でないと作業出来ないこともあります。
メーターバルブは直す必要があるか?
メーターバルブが壊れているからといってすぐに交換修理する必要があるかどうかは各自の判断によります。つまりあまり開閉したりするところではないからです。交換しなくても水道の使用には何ら差し支えはありません。
水を止めたい時にきちんと閉まらないだけです。それで慌てて交換したりする必要は全くありません。それでも交換したい方は、上記のようなことを踏まえて行ってください。工事費用もそれなりにかかりますのでご注意を。
水道メーターは水道局のものになりますが、周辺の器具や配管は個人で負担しなければなりません。設置場所や状況によって個人で工事するところかどうか?疑問がある場合はお住いの地域の水道局に問い合わせしてみましょう。こちらも参照ください➡水のトラブルはどこからが自分でどこからが水道局?
給水装置とは何か?
この水道メーターやバルブの入れ替え工事に関しては一般の水道屋さんでは簡単に行うことができません。この範囲を「給水装置」と呼びます。図解で見てみましょう。
水道本管から給水管を引き込んで止水栓を通して水道メーターに行きそれから宅地内の水道設備に連結されています。この間の給水設備を「給水装置」と言います。この部分での工事作業には国家資格が求められています。
その資格とは「給水装置工事主任技術者」というものです。この国家資格はなかなか厳しい資格で受験するだけでもかなりハードルの高いものです。水道屋さんなら全員持っている訳ではありません。もっと言うとこの資格が無くてもその他の水道工事はできます。
この観点から水道メーターや止水栓の故障等での入れ替え工事は各自治体の有資格者が登録されている指定工事店でなければ作業できないことになっていますので、その場合は各自治体(市役所)にお尋ねください。
メーターバルブを閉めても少量の水が出てきてしまう場合の蛇口交換の裏技
これは水道事業者ならご存知かと思いますので知らない方にご紹介すると、メーターバルブ(元栓)を閉めても少量の水が流れ出てしまう場合は、交換したい場所が例えばキッチンの場合、洗面台や浴室の水栓を水を出して配管からの水をそちらに誘導させる方法があります。
裏技:いろんな蛇口から水を出すようにして開ける
水が止まらない場合、少量であれば開けた蛇口から水が出て行きますので交換箇所からの水の流出を軽減もしくは無くす事が可能です。メーターバルブが完全に閉まらない家ではそうやって水栓交換を行うようにしています。
ただメーターバルブはきちんと閉まる方が安心ですね。
更新日:2021年5月14日