トイレが詰まっていつものラバーカップで直らない?
トイレが何度か詰まってしまうご家庭には必ず「ラバーカップ」があります。
「スッポン」と呼ぶ方もいらっしゃいますが、このブログでは「ラバーカップ」と呼ばせていただきます。このラバーカップの使い方については以前のブログでも取り上げました。こちらを参照➡検証!詰まり抜きはラバーカップが最強説
しかし、
いつもはこれで抜けるのに今日はなかなか解消しない!どうして?・・・
こんな時ありませんか?
その理由は「異物」が挟まっています。
異物が流れてしまうと便器の中を通り抜け、排水口に向かいその出口や排水ソケットの辺りで挟まってしまい、トイレの排水が流れなくなってしまいます。
特に新入社・新入学・新学年になってすぐの時期にトイレが詰まってしまう原因で多いのが健康診断の際に配られる「検尿カップ」です。家で採尿を求めれらますね。
ご存じの方も多いかと思いますが、検尿の指示には「中間尿」つまり出始めの尿では無く、出ている途中の尿を採尿しなければなりません。そのため検尿カップに溜めるにはかなり注意しなければならなくなります。手にかかったりこぼしたりで大変なことになりますよね?
カップからスポイトで採尿して完了ですが「残った物」は当然便器に流して捨てることになります。
その時!手が滑って便器の中に落して流れてしまうことが起こり得ます。
特に子供(中学生~高校生)は誤って流しても排水されたと思い、親に言わないかもしれません。(もしかしたら怒られるのが嫌で黙っているかもしれませんね。)
特に検尿カップが厄介なのは、折り畳み式になっているため広げるとカップになる方式です。流れたカップも折り畳まれて流れて行くことはまずありません。水流によってカップが広がり、大きく広がります。そこにトイレットペーパーなどが絡んで便器裏の排水口や排水ソケット内に挟まるのです。
どうやって解消させるのか?
どうやって流れてしまった物を取り除くことができるのでしょうか?
それは「便器を取り外し」て取り除くしか方法はありません。
最近の便器は思ったより簡単に外せます。便器脱着についてはこちらのブログも参考に➡トイレつまりの直し方 便器脱着の手順 特に排水ソケット式であれば固定金具を外せば簡単に取り外しできます。
自分で便器を外して見たい方のために簡単に手順を解説しましょう。
まず止水栓を閉めてからタンク内の水を空にします。そのあと給水管とタンクを繋いでいる配管を外します。それからタンクの密結ボルトを外します。そうするとタンクが外れます。割らないように広い所に置いておきましょう。
便器に溜まっている水を手動ポンプなどで抜いておきましょう。抜いた水はお風呂場などに流すか嫌でしたら外の排水口に流して捨ててください。
次に便器の固定金具(ボルト)を外して動かします。便器の正面に下側に丸いへそのようなところがあります。そこにも固定ネジが取り付けられています。白い丸いプラスチックのカバーを外します。このカバーですがINAX製の場合は回転して外します。無理に外そうとする中のネジが折れます。TOTO製はそのまま手前に引いて外れます。ドライバーでネジを外してください。
そうすると・・・
このような「排水ソケット」が見えます。この配管の中を覗くと・・・挟まっているのが見えます。ゴム手袋をして引き抜くことが出来ればラッキーです。結構奥の方で挟まっている場合は工具などで掻き出すように取り除いてみてください。
万一、取り出せないようでしたら太い配管まで押し出しましょう。(戸建の場合は外の枡まで)
ソケットを通り抜ければ汚水管に流れて行きますが、汚水管の口径はだいたい7.5㎝~8.0㎝(直径)です。大抵のものは下水へと流れてしまいます。戸建ての場合は1人が桝を開けて流れて来るもの捕らえるように2人がかりで「カップ」を回収することができるかと思います。
自分では技術的に「便器脱着」ができないと思われる方は、躊躇せずにプロの水道屋さんにお願いしましょう。その方が早く解消します。それなりの費用は仕方がありません。
古い平置き式の便器の場合は専門業者にお任せしましょう!
特に排水ソケットを使っていない、古い平置きの便器の場合は排水フランジと陶器の接点に「ガスケットシール」というパテ剤を取り替えなければなりません。古いパテは密着性が無くなり水漏れを止めることができないからです。
取付方法もコツが要りますので手慣れた方でないのならやめておきましょう。安全です。
新しいフランジ用のパテを購入してください。三栄水栓PH90‐88(定価¥400税別)などがお勧めです。陶器側に着ける際はバーナーなどで水気を強制的に乾燥させて取り付けましょう。床ボルトの締め過ぎにもご注意を。
ではくれぐれも皆さまトイレを詰まらせないようにご注意くださいませ!
更新日:2020年2月4日