キッチンのデッキ式シングルレバー混合水栓
キッチン水栓がデッキ式のシングルレバー混合水栓をお使いの方の中には、かなり老朽化している場合があります。特にレバーの動きで分かります。つまりレバーを下げて水が出てくるタイプか?上げて水が出てくるタイプか?です。
レバーを上げて吐水するタイプは?➡1995年以前製造品ですので既に23年以上経過しています。
意外にも気が付けばかなりの年数が経ってしまっているものです。すでに何らかの不具合が生じているかもしれません。だましだましご使用になっている方もいらっしゃいます。そのまま使いつづけますか?皆さんはどうされますか?
すでに不具合が生じている場合、そのまま使い続けるのは危険です!
交換を先延ばしするデメリット
もしかすると既に水漏れが起きているかもしれません。放置してしまうと水垢が付着して汚れが落ちにくくなったりカビなどが発生してしまいます。また水漏れした水が水栓本体の下に浸透し、蛇口の取付穴の裏側の板材が腐食してグラグラ動いてしまい固定できなくなってしまう危険が生じます。
またマンションの高層階に住む場合は、下から漏れた水が床や壁に垂れてきて階下漏水の危険も起こり得ます。これはかなりの時間がかかって起きるケースもあればすぐに起きるケースもあります。いずれにしても補償問題にもなり得るのです。
他にもレバーの動きが固く使いづらくなっていたり、吐水パイプが昔は左右にスムーズに動かせていたのに今では固くて動かない、なんて状態の場合もあります。実はそろそろ蛇口を交換した方がいいのかなあ・・とお感じなのかもしれません。
しかし交換となると結構な費用が必要になってしまい金銭的に余裕が無い・・・という方もいらっしゃいます。何とか安くできないのか?とお考えの方の中には「自分でできないか?」と思う方もいます。
自分で交換できるのか?
よく聞かれるのは「自分で水栓交換できますか?」というご質問です。
結論から言えば可能です。
しかし、それなりの工具が必要になります。また交換する水栓金具がきちんと同じタイプの物か間違えないことも大切です。よくDIYをやられる方の中には水栓のタイプが全く違うものを購入してしまい無駄になってしまった方もいらっしゃいました。今回取り上げているキッチン水栓は「デッキ式2つ穴シングルレバー混合水栓」です。以前ご紹介した水栓とも違います。➡2ハンドルからレバー・リモデル水栓
実はこの水栓はホームセンターでもあまり販売されていないタイプです。
もちろん1台くらいは置いてあるかもしれませんがお値段も高くあまりお勧めできません。この水栓に関してはネット販売でいい物を安く購入されることをお勧めします。デザインもお好みの物を選べます。では実際に交換する方法を簡潔にご説明しましょう。
交換の手順
まず水栓下の止水栓を閉めてください。止水栓が無い場合は元栓を閉めましょう。次に給水・給湯の配管を外します。配管も経年劣化しているようでしたらついでに交換しましょう。ステンレス製の丁度長さの合うフレキシブル管を購入して交換してください。300~400mmの長さで1本¥1,000以下で販売されています。
時折止水栓が固着して動かないことがあります。その場合はウォータープライヤーなどでハンドルを挟めて時計回りに動かしてみましょう。少し回転できれば後は手で回せます。
中には「D式」ドライバー式の止水栓もあります。この止水栓の固着の場合は、工具での開閉が難しいので元栓(水道メーターバルブ)を閉めて止水した方がよろしいかと思われます。
水栓の裏を覗くと水栓の給水と給湯の取付ネジが見えると思います。その板材側に6角の薄いナットとギザギザした座金が見えます。そのナットを工具で外します。このナットを外すには「イギリス」というL字型の工具があれば簡単に外せますが、無いと少し厳しいかもしれません。
狭い所なので工具が入りにくくなっているからです。お湯側と水側を取り外すと水栓本体が取り外せます。取付穴の周辺が長年の汚れなどがこびりついているかと思いますのでよく清掃しましょう。
この取り付け穴の幅(水とお湯の配管の芯と芯との距離)は200mmです。工業規格サイズですのでタイプさえ間違わなければほとんどのメーカーの水栓金具を交換出来ます。取り付けは取り外しの逆の手順で行えばOKです。
取り付け穴は5mmくらいの余裕が生まれます。以前の水栓の跡が残っている場合は、本体を前後左右に動かしてそれが隠れるような位置で固定させましょう。汚れが隠れて見栄えもよくなります。
今回交換したのはTOTO製の2019年4月発売の「TKS05310J」という水栓金具です。定価¥32.700(税別)です。この水栓の特徴は「エコシングル」という機能です。どんな機能かと言うと水とお湯の境目にクリック(カチッ!音)があり、水とお湯がきちんと使い分けることができるというものです。
他には節湯C1と節湯BというTOTO独自のシステムが施され、給湯エネルギーの省エネ化が行われています。寒冷地共用品ともなっています。レバーの形が見えると思いますが穴が開いていないタイプなので汚れなどの清掃も便利な形になっています。
工事を依頼する
上記のように簡単に交換が出来そうに思えても実はケースバイケースで、かなり手こずるものもあります。特に水漏れを長年放置していた場合、水栓の取り付け金具が錆びついて回らなくなってしまうことがあります。そうなるとプロの水道屋さんでも取り外すだけでも通常の交換の倍以上の時間をかけて行うこともあり得ます。
自分ではとても交換工事はできない・・・とお感じの方はどうぞ水道業者をご手配ください。ただし、ある程度費用が高くなることを覚悟していただきたいと思います。さらに蛇口は選べません。それぞれの業者さんが仕入れた水栓金具を取り付けされます。しかし、プロに作業して貰えれば安心ですよね。もちろんきちんと見積もりを取って信頼できる業者にお願いしましょう。
デッキ式シングルレバー混合水栓が古くなって水漏れしていませんか?レバーの動きが悪くなっていませんか?この機会にぜひ交換しちゃいましょう!