水が出なくなった!何が原因なの?マンションの場合

突然起きる断水

ある日突然水が使えなくなったという事はありませんか?

以前のブログでも取り上げました。その原因にはいろいろあります。(参照;水が出ない)   今日はマンションに限定して取り上げたいと思います。マンションの給水方式は戸建てやアパートとは違い、ブースターポンプ(給水ポンプ)を使って各部屋に配水しています。この設備による故障や不具合が「断水」の主な原因となってしまう場合があるのです。

そもそもなぜそうした設備が必要なのでしょうか?

マンションの給水設備

マンションは小規模から大型まで戸数の幅がありますが、数十世帯または数百世帯が集合しています。そのため水道管から配水管をつなげて各部屋に水を供給しようとしても十分な水量と水圧が届かない状況になります。

現在、水道本管からの引き込み管の口径が最高100mmまでと決まっています。その水道を部屋までに口径を少しづつ落としていけるのはせいぜい10~20戸前後で4階までくらいが限界です。    しかも1箇所で水をたくさん使用すれば別の部屋では水圧や水量が減り、使いづらいものとなってしまいます。いつも水がチョロチョロしか出なかったとしたらとても快適な生活はおくれませんね?

そこで貯水槽(受水槽)を設け、水をそこに溜めて「給水ポンプ」で水道を確保する方法が取り入れられています。ここで「ポンプ」と1口に言っても3種類の方式があります。1つは「揚水ポンプ方式」でもう1つは「加圧ポンプ方式」、そして最近多くなっているのが「増圧ポンプ方式」というものです。こちらでも取り上げています→マンションの給水

揚水ポンプ方式とは?

受水槽の水をポンプで一旦、屋上にある高架タンクにポンプアップさせて、そのタンクから重力の法則で階下の各部屋に給水させる方式です。シーケンスの電子回路を応用して高架タンクの水が減ると電気信号が送られ自動的にポンプが作動して減った高架タンクに水をポンプアップする仕組みになっています。この高架タンクの電気制御が故障するとポンプが作動せず、タンク内の水が空になり断水してしまうことが起こります。

大抵、水位警報装置が付いているはずですので、そうなる前に管理室にある警報ブザーが鳴ったりランプが点灯したりして気付くことがほとんどです。ただ管理人が常駐していないマンションですと警報がなっても対応されず、断水して始めて分かるということもあります。

加圧ポンプ方式とは?

受水槽近くに設置してある給水ポンプで、「加圧」と呼んで字の如く、水圧を加え続けるポンプのことです。つまり各部屋で水を使えば、給水管の中の水圧や水量が抜けて行きます。その水圧をセンサーで察知してポンプを起動させます。マンションのどの部屋でも水を使わない状態になると給水管の水圧が高まります。その一定に圧力まで高まるとセンサーによってポンプを停止させます。

この加圧ポンプでも電気制御で自動運転させていますので、センサーが故障したり制御装置が故障したりするとポンプが止まり、たちまち断水してしまいます。この場合もポンプ故障または異常の警報ブザーが鳴るようになっていますので、大抵は気付きます。但し上記のように管理人がいない場合は発見が遅れるため、居住者の方が水が出ないことを知るまでは気付かないことが多いです。

貯水槽の異常も原因の1つ

 

高架タンクのところでも取り上げましたが、受水槽および高架水槽の制御部品の劣化も断水の要因になり得ます。例えば受水槽には水道管から引き込んだ給水管が繋がっていますが、水槽内の水が減ると「ボールタップ」の浮き球が下がり、その水が出ることで定水位弁というバルブが開き水槽内に水が注入される仕組みになっています。水位が上がり、ボールタップの浮き球が上がると水が止まりバルブが閉まるというものです。

この水の制御を行っている部品が動作不良を起こすと断水してしまうことがあります。     特に受水槽に水が入らなくなる「減水」または「渇水」が起きた場合です。これも「電極棒」という電気信号で見張っていますので、水位が異常に減ればポンプの空転防止のため警報が鳴ります。これも管理室や水槽近くの制御盤などで鳴っていることが多いため、管理人がいないマンションでは発見が遅れる可能性があります。

 

最近多い「増圧ポンプ方式」

これまでのポンプでは必ず貯水槽や受水槽を設けて水をポンプが押し出すという仕組みでした。 しかし、この増圧ポンプは、水道管から直接繋いで本来の水圧を活かしながら、水圧や水量が足らなくなった場合にポンプを動かして給水させるシステムです。「増圧」という名の如く、水圧を増してあげるポンプです。

このシステムの素晴らしいところは、貯水槽や高架タンクは一切いらいないところです。水道管にこのポンプを直結させるため場所も取りません。つまり水槽の維持管理は必要なくなります。  しかし定期的にメンテナンスは必要です。特に「逆流防止器」に異常が無いか点検しなければなりません。つまり水源が侵される危険があるため義務付けられています。

この逆流防止弁が故障してしまうとポンプは停止します。しかし、増圧ポンプのいいろころは本来の水圧は殺さないため、多世帯のマンションでなければ水がある程度出ることです。つまり通常の水圧は生きていますので、全くの断水にはならないのが利点です。しかし、戸数の多いマンションではそうもいかないこともあります。

これも異常を知らせる警報が設置してありますので、気付くことができます。

管理会社や管理組合がしっかりしていれば、緊急時の対応もきちんとなされることだと思います。最近では警備会社と共同して、警報が鳴ると警備会社にも通報され、警備員が急行するというシステムを導入しているマンションもあります。断水は生活にもろに影響を与えますので、迅速な対応が望まれますね。

マンションにお住いの方は、こうした仕組みを知っておくと慌てないで済むかしれません。設備は日頃のメンテナンスが大切で、トラブルになりそうな兆候を察知して事前に回避するようにしておくことが賢明です。分かりづらい部分もあるかと思いますが、参考になればと思います。