トイレタンクの水漏れがサイフォン管の場合

トイレタンクからの水漏れ

トイレのタンクからの水漏れは幾つかの原因があります。過去のブログではタンク部品でも取り上げています。とりわけ簡単に修理できないのが「サイフォン管」の破損です。一番多いのがINAX製のタンクの場合です。

INAXは独特のサイフォン管となっています。ゴムフロート(フロートバルブ)も球体でレバーを上げると球体のゴムフロートが上がり、丸いバスケットボールのゴールポストのようなところに当たり、それ以上、上がらないようにしています。

タンクの中の中心にポールのようなものが立っていますがそれが「サイフォン管」です。








 

なぜINAX製のタンクで起きやすいのか?

トイレのタンクの仕組みをもう少し詳しく取り上げますと、タンク中には水を注水させる部品として「ボールタップ」があります。タンクの正面か側面の左右のどちらかにレバーが付いています。レバーのシャフトがタンク内に伸びていて玉鎖にフックが掛けられています。レバーを動かせばその玉鎖の下に黒いゴムフロート付いています。INAX製のタンクは丸い球状になっていてそれを抑えるバスケットゴールのような輪っかがサイフォン管に付いています。レバーを動かすとゴムフロートが上に持ち上がり、その輪っかにぶつかります

 

 

レバーを引く度に、ゴムフロートがサイフォン管の輪っかにぶつかるため、このサイフォン管の根元に負荷がかかります。水に浸かっていることもあり、ポールの接着部分が弱くなってしまうようです。その結果ポールの根元に亀裂が生じます。そこから水が漏れて便器内に流れ出します。





サイフォン管の修理方法

タンクの部品の中でも、この部分の交換は手間がかかります。

まずタンクを外します。(この前に水を止めてタンクの水を空にしてください。)

タンクは便器に2つのボルトでしか固定されていません。「密結ボルト」とも呼びます。そのボルトを外し、給水管も外します。そうするとタンクが取り外せます。水が漏れてくることがありますので、ブルーシートなどの養生をして作業します。

 

このような球状のフロートバルブはINAXの特徴でもあります。

このサイフォン管の口径は56mmになっていますので、市販されているロータンクサイフォン管では取替ができません。標準的には38mm51mmのどちらかです。

業者専用の卸販売店などで入手することは可能です。

 

中のサイフォン管をタンク底にある取り付けネジを外すとタンクから抜けます。

交換部品としては

INAXのサイフォン管「TF-1810C」定価¥2,900(税別)か大小切替タイプなら「TF-2820C」定価¥4,000(税別)のどちらかになります。すべて樹脂製ですのでプライヤー一つで交換ができます。交換出来ましたら元に戻して終了です。

注意点として・・・

 

 

INAX製のタンクと便器の接続部分が密結パッキンを使わない「ディストリュビューター」という「はめ込み式」なっています。サイフォン管がその管に正確に差し込まれなければ水漏れしてしまいます。タンクを設置する際にはこの「ディストリュビューター」に正確にはまるよう注意してください。




TOTO製の場合は

サイフォン管自体は変わりませんが、フロートゴムの形状が半月タイプになります。このタイプでのサイフォン管の亀裂はあまりありません。もし交換が必要となりましたら、サイズが2種類ありますので、間違えないようにしてください。外し方はINAXと同じです。

 

 

交換部品のお勧めは、三栄水栓の「密結用ロータンクサイフォン」です。

大きいサイズの場合は「PH840-51」定価¥3,700(税別)で小さいサイズは「PH840-38」定価¥3,500(税別)のどちらかです。このパーツはDIY店でも取り扱っています。いずれのサイフォン管にもゴムフロートが付いています。INAXのパーツはなかなか手に入らない可能性がありますので、専門の資材屋さんに相談して取り寄せてもらってください。

自分で交換される場合は慎重に

タンクは陶器ですし、水を吸っていてかなり重くなります。タンクを取り外したり、取り付けたりする際に慎重に行ってください。手を滑らしてタンクを落とすと陶器が割れたりします。古い便器の場合は同じ品番の陶器は販売終了になっているため、便器を丸ごと交換しなければならなくなります。上記の注意点でも取り上げましたが、特に連結部分がディストリュビューター(トイレの便器と床の隙間から水漏れしている? の場合はきちんとはめ込まないと水漏れが生じます。

 

 

私のような腰痛持ちの方は無理せず水道屋さんにお願いした方が早いかもしれません。かなり重い場合もあります。また密結ボルトで固定させる際には「締め過ぎ」にも注意が必要です。相手は陶器ですので工具で力を入れて締め過ぎてしまうとタンクが割れてしまうことがあります。ある程度固定されたらそこでやめましょう。

タンクの水漏れがサイフォン管の場合は簡単に交換できません。ある程度、仕組みや部材の特徴を知っておく必要もあります。ご自分で行う場合は、焦らず慎重に上記の注意点を踏まえて作業してください。