給水管からの水漏れの原因
トイレのタンクに水を給水させるために給水管が必ず取り付けられています。
長年使用しているとその給水管から水漏れが発生してしまいます。
主に止水栓側やタンク側の給水管の接続部分のパッキンが劣化することが原因です。ゴムパッキンには必ず限界が来ますので、水漏れした際にはそのパッキンを交換しましょう。大抵は13mmの平パッキンで大丈夫です。中には差し込み式になっているパイプもあります。どちらの場合も原因は似ています。
パッキン交換で直らない場合
パッキン交換しても水漏れが止まらないというケースもあります。
その場合は「給水管自体の劣化」と判断できます。
写真のようなメッキ管が取り付けされている場合、タンク側の接続部分の鍔の状態が微妙に変形していることがあり得ます。普段は袋ナットで固く締め付けられていますので徐々に金属疲労を起こして変形していきます。
パイプを外して見てみるとナットの接続部分が「ラッパ」のようになっています。その先端が平たくなっていることが重要です。その状態でゴムパッキンを挟めて締め付けることで止水できます。ですからその部分が経年によって変形してしまったら元には戻りません。
この場合は、給水管を交換しましょう。但し、同じような管は長さや位置の関係で見つけ出すのは困難です。一番最適なのは「フレキ管」にすることです。ステンレスやアルミニウムなどの錆びにくい素材になっています。
このフレキ管することでメリットがあります。「フレキシブル」というように振動やズレにも強さを持ちます。どういう意味なのでしょうか?
便器やタンクが動いてしまうと危険
何十年も使用していると便器やタンクの固定が悪くなってしまうことがあります。少し手で揺らしてみてください。しっかり固定されていますか?少しでもグラつくようだと給水管から水漏れが生じやすくなります。
これは10年前後のタンクの下からホースタイプで給水管が伸びているタンクには関係ありません。そうでない古いタイプのトイレの場合を挙げています。原因としては便器やタンクを固定させるボルトの劣化により座ったり立ったりするたびに便器が少し動くことが生じます。
またトイレの床板が経年により腐食して少し沈んでしまうことが起こり得ます。床が少し凹んでしまう箇所はありませんか?床板や根太まで腐食している場合があります。それによっても便器が座る度に傾きます。
その動きは本来動かないはずの固定されている給水管にも力が加わり、差し込み式の給水管などは軽く抜けかかってしまうほどになります。そこからの水漏れは使うたびに徐々にひどくなっていきます。
そこで給水管を「フレキ管」にすれば水漏れを防ぐことができるのです。(理由は後程☟)
便器が動いてしまう場合はどうすればいいのでしょうか?
便器側の揺れの場合は固定ボルトを締め直してみましょう。その際は力加減をしながら行ってください。力いっぱいに締め過ぎると便器が割れます。
固定ボルトが錆びて回らない場合は便器を脱着してボルトの交換がベストです
また床が沈むような状態であれば床の張替え工事をお薦めします。すでに床板や根太が腐っていると思いますので、大工さんにご依頼なさってください。リフォームする場合は補助金制度も利用できます。(こちらも参照➡リフォーム補助金制度を使ってトイレを新しくしませんか?)
「そんな大工事の予算も無いし、出来ない!」という方には効果的な手段があります。
柔軟性のあるフレキ管に交換する
この写真のようにフレキ管にしてしまえば、タンクや便器が少し動いてもその力を吸収してくれます。長さもきっちりしたものではなく、少し余裕のある感じで取り付けすれば効果は抜群です。フレキシブルという名前の通り、ちょっとした動きにも対応できるのです。
このフレキ管にして水漏れが止まったケースは多々あります。値段も長さが合うもので交換すれば低予算で補修が可能です。ホームセンターや資材屋さんに置いてあります。
自分で交換してみましょう!
自分で交換したい方は止水栓を閉めて安全に作業なさってください。その際の注意点としてこの写真の止水栓のようなD式(ドライバー)の場合、かなり固くなっていて回らなくなっている可能性があります。その時は決して無理をせず、外にあるメーター内のバルブで元栓から締めるようにしましょう。
老朽化しているのは壁の中の配管も一緒です。配管を折らないように気を付けてください。安全第一で破損させないようにご注意を。
更新日:2020年8月4日