シングルレバー混合水栓の仕組み
シングルレバー混合水栓はレバー一つでお湯も水も自由に使える優れた蛇口です。簡単に言えば給湯管と給水管から来るお湯と水を水栓内部にあるカートリッジ部で調節して混合させて吐水させる仕組みです。
細かく解説するとカートリッジ内には平たい大きい弁があり、その上に平たい小さい弁が載っています。レバーを動かすことで、その小さい弁がスライドしてお湯と水の水量を調節しています。
なぜ水が止まらなくなるのか?
上の説明にある通り、主に動きが激しくなる弁体に消耗が生じます。
つまり摩擦面が増えていくことで動きも固くなり、弁の閉まりも悪くなるのです。またカートリッジ自体もプラスチックで構成されているためはめ込み部品の固定化が緩くなり内部での分解が始まります。
これが水漏れをおこしたり、水がポタポタと止まらくなる原因です。取り外すと写真のようにバラバラに分解されています。こうなると水の制御がうまくできなくまります。
水漏れを止めるにはどうすればいいのか?
シングルレバー水栓はパッキン(水栓コマ)は使っていません。
『カートリッジ』で制御しています。
以前のブログシングルレバー混合水栓の仕組みでも解説していますが、お使いの水栓金具のメーカーと機種によって交換できるカートリッジが異なります。
上記の洗面台水栓はTOTO製のTLHG30というタイプです。既に販売終了品となっていますが、カートリッジはまだ販売されています。同じ型番のカートリッジを交換するだけで水漏れはほぼ止まります。(*画像クリックすれば購入ページにジャンプします)
ただし、本体の破損もしくは不良が起きていますとカートリッジだけ交換しても解消しない場合もありますので、もし試しても水漏れしてくるようでしたら、水栓本体の交換が必要になってきてしまいますね。
カートリッジを交換する方法
まず水栓の元栓を閉めましょう。
レバーを上下させても水が出てこない事を確認して、レバー部を取り外します。
上に引っ張れば外れるものもあればネジで固定されているものもあります。レバー部に外れそうな小さなカバーのようなものがあればカッターなどの鋭利なものでほじくって取るとネジが見えます。ドライバーでネジを外します。レバーが取れましたら、すぐ下のカバーを回して外します。
真ん中のレバー軸のところにストッパーなどが付いている場合はそれをまず取り出してください。それから本体カバーを外します。そうするとカートリッジが取り出せます。取り替える際には向きを間違えないようにして装着してください。
上記のTOTO製の場合はカートリッジの底部分にスプリング部品を入れるところがありますので、細かな作業になりますが、慎重に入れ替えてください。うまく取り替えられるとこうなります。
あとは、外した手順の逆で戻してください。きちんと締めましょう。
中途半端に取り付けますと元栓を開けたと同時に水漏れがします。正しく交換出来れば心配ありません。交換した時に感じるのはレバーの滑らかさです。
今まで徐々に固くなって来ていましたので、それが普通だと思っていたのでこんなに軽く動くんだ、と感動を覚える方もいます。シングルレバー水栓は昔の蛇口と違ってパッキンで直ることはありません。
ほとんどがカートリッジの交換でしか直りません。ただし水栓メーカー(MYM製)も倒産したり、今あるメーカーでも販売終了になってかなりの時間が経過したものはお取り寄せが出来なくなってしまいます。その場合は、残念ですが水栓本体を交換するしか解決方法がありません。上記の水栓の場合、取替品は「TLHG30ER」で¥30,600(税別)が本体価格です。ご自分で購入される場合はネット販売がお薦めです。かなり安く購入できます。
上記の水栓金具の場合はTOTO純正部品の水栓カートリッジ「THY582N」¥6,400(税別)で販売されています。
他にもLIXIL・KVK・sanei・カクダイ・グローエなどもカートリッジが取り寄せまたは販売されております。また交換の手順につきましてもカートリッジ包装内に手順についての解説が入っておりますので、それを見ながら交換出来ます。カートリッジの品番や詳細につきましては各メーカーにお問い合わせください。
更新日:2020年10月12日