浴室シャワー水栓はいろいろ
大抵のユニットバスにはいろいろなシャワー水栓が取り付けられています。
一番多いのが壁付き水栓です。壁にお湯と水のねじ込み穴が開いていてそこに取り付けるタイプです。今ではほとんどがサーモスタット(温度調節)が付いているシャワー水栓ですが、中にはハンドル式も見られます。
もう一つはデッキ式水栓です。浴槽の淵などに置いてあるような蛇口のことです。このタイプの水栓にもハンドル式があります。
今日取り上げるのはこのデッキ式の水栓です。タイトルにある通り何が万能なのか?ということを解説していきたいと思います。まずはよくあるシャワー水栓ですが壁付の場合はどうなのか?取り上げたいと思います。
壁付きシャワー水栓の場合
壁にある穴の位置は大体が水栓金具の取り付け可能な場所にあります。シャワー水栓本体の裏の方にある「クランク」というハノ字になっている金具のことですが、多少お湯とお水の穴の位置が広くてもクランクで調節が可能です。
クランクのハノ字が縦になるか横になるかで調節ができます。つまり壁付シャワー水栓はほぼどの浴室でも取り付けに問題はありません。
それで問題になるのはデッキ式です。
デッキ式シャワー水栓の場合
この写真のように浴槽にはすでに既存のシャワー水栓の取り付け穴が開いています。この穴の位置は最初に付いているシャワー水栓金具のタイプによって決まっています。
お湯とお水の配管の幅が85mm・100mm・120mmと3種類に分けられています。つまり穴の位置がどれかによって同じ幅のシャワー水栓でないと取り付けが困難になるという事です。交換する場合は事前にこの穴の幅を調べておかなければならないのです。
大抵このようなユニットバスの場合は、点検口になる取り外し可能なパネルがあります。そこを開けて手を伸ばしてこの幅(芯々)を測ります。
これがなかなか難しくメジャーがきちんと入らず感覚で採寸しますが1.5cmくらいの幅が読み取りづらい時があります。以前確信して測った通りのシャワー水栓を取り替えようと取り外したら違っていたということもありました。慌てて取り付け穴を加工するという事態もありました。
注意点として
「陶器」はNGです。ユニットバスタイプなどでは洗面ボウルにデッキ式シャワー水栓が取り付けられていることがあります。その場合陶器製がほとんどです。以前ドリルで加工を試みたことがありますが、非常に危険です!もし大きくひびでも入ろうものなら全体を交換しなければならなくなります。とんだ作業事故になります。
こうした悩みを解消するものが「万能型」です。
可変ピッチ式シャワー水栓
万能型とは可変ピッチ式のシャワー水栓金具のことです。
つまり水栓金具側で取り付け穴に合わせて取付ネジの位置を変えられるという画期的な水栓です。上記の写真はそのタイプで、TOTO製の「TMGG46E」(定価¥64.200+税)というものです。
このタイプなら85mm~120mmどの位置でも交換が可能です。その分少し価格が高めになっています。つまりこの水栓があれば穴の位置に不安を感じる水道屋さんの悩みは一気に解消されることになります。
こうした可変ピッチタイプはKVKというメーカーにもあります。
穴のピッチが合わずに間違えて発注しても一度取り出した水栓金具は返品が出来ず、結局その水栓金具が不良在庫になってしまいますので、そうした無駄を防げます。
浴室シャワー水栓のリニューアルを検討されている方はこのような蛇口があるので心配なさらずご注文ください。これまで無かった時代は、お客様の許可をいただいてFRPの浴槽に穴をホルソードリルで開けさせて無理やり合わせていましたが、取る付け穴が増えることになったり、取り付けが不安定になったりで仕上がりも良くありません。この水栓の登場で大変助かりました。
今日はそんな水栓金具の紹介でした。もしこの水栓に交換したい!と思われた方は・・・
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最後までお付き合いありがとうございました!
更新日:2019年12月10日