浴室シャワー水栓の交換で注意すべき点(デッキ式タイプ)

浴室シャワー水栓のデッキ式タイプとは?

浴室用のシャワー水栓にも壁付タイプ台付(デッキ式)タイプがあります。

デッキ式の水栓は給水・給湯の配管が床下から伸びてユニットバスの水栓位置まで伸ばしています。ユニットバスですと蛇口の下あたりにビス止めされた点検口があります。そこを開けると見れますが大抵はフレキ管などで水栓本体に接続されていますが、古いマンションや住宅では直結配管してあるケースもあります。シャワー水栓の種類もバルブ式もあればレバー式もあります。

 

 

交換する時の注意点とは?

デッキ式のシャワー水栓を交換する際に注意が必要なのは、「給水・給湯の芯々の幅」です。

つまり台座の水栓の幅に合わせて開いています。幅も工業規格で3,4種類に決められています。それは取付ピッチが85mm・100mm・120mmです。たまに140mmの水栓もありますが極稀です。

各メーカーで品番に合わせて決められているようですが、140mmというタイプは今のところ国産メーカーではLIXIL・INAXしかありません。(品番;BF-M607-GA・一時止水付きBF-M607H-GA)大抵のユニットバスには85~120mmが取り付けられています。このサイズを間違えないことです

もし間違えると・・・

 

 

既設の穴に合わなくなります。

特に給水・給湯の配管が鉄管で組まれている場合は、位置がずれれば取り付けが困難になります。フレキ管で繋いであるようでしたら、変更は効きます。フレキ管である場合は補修ができます。

既に水栓を用意してしまって穴の位置が合わない場合はどうしたらいいのでしょうか?

まず取付穴を変更しなければなりません。FRPのユニットバスが多いかと思われますが、実は穴は簡単に変更できます。どうやって穴の位置を変更させるのでしょうか?それには・・・

電動ドリル」と「ホルソー」が必要です。

 

充電式のインパクトドライバー」でも大丈夫です。

100V電源用の「電動ドリル」ですと威力が違いますのでそちらをお勧めします。「ホルソー」という穴を開ける刃があります。28mm用とか32mm用などの刃を取り付けて穴の位置に合わせて穴を開けます。

このホルソーは結構値段が高いので購入時は気を付けてください。穴の中心にドリルを当てて穴を開けてください。穴の位置を決して間違えないようにしてください。一度穴を開ければ元に戻せないからです。浴室ですので隙間が空いてしまうと水が侵入しユニットバスの外側に漏れてしまうかもしれません。そうなるとたちまち漏水事故になりかねません。スケールできちんと長さを測り正確に穴を開けましょう。

避けてほしいのは「陶器」や「タイル」の場合です。

陶器などは工具を使って細かな穴開けがかなり難しいことになります。無理に行うとひび割れなどが起きてしまいます。一度割れてしまったら補修は困難になります。上記の方法が可能なのは取り付けられているところがユニットバスの場合のみとお考えください。

 

穴の位置が分からない場合

 

今では水栓の中に「可変式ピッチ取り付け型のシャワー水栓」が出ています。

つまり、購入したシャワー水栓が取付ピッチが100mmで実際ユニットバスの取付穴が85mmだったら穴を外側に開けなければならなくなります。そこでこの取付ピッチ可変式の水栓なら水栓側でピッチを変えて取り付けられますので便利です。給水給湯の取り出し金具の向きを自在に変更できるようになっています。とても便利です。

現在その水栓を用意いているメーカーはKVKTOTOです。

KVKですと、サーモ式でKF3008R・KF3008L(RとLはレバーの位置が右か左かの違い)です。お値段は定価¥58.800(税別)になります。2ハンドル式ですと100mmと120mmの可変ピッチ式になりますが、KF2008G3定価¥29.800(税別)・KF2008G3R3定価¥31,600(税別)・KF2008定価¥27.700(税別)・KF2008R3定価¥29.000(税別)になります。このタイプはハンドルや本体が白色になります。

TOTOですと、「2ハンドル混合水栓取替用サーモスタット混合水栓」という商品です。      型番は「TMGG46EW」で定価¥68.600(税別)になります。これは85mm~120mmまでどれでも合わせることが可能です。TOTO製では2ハンドル式でのピッチ可変式水栓はありません。





 

可変ピッチにさせる手順は水栓金具の取扱説明書をご覧ください。

給水および給湯配管の接続は正確に行ってください。古いパッキンは「使い回し」はやめてください。水漏れの原因になります。一度密着していたパッキンを剥がしてしまうと密度が保てなくなり再度締め付けても水漏れする可能性が高まります。13mmの平パッキンは常に交換するようにしてください。

また取り外した際にフレキ管側に残っている場合もあります。それとは知らずに新しいパッキンを入れて2重になってしまうと水漏れが起きます。フレキナットの鍔を確認して古いパッキンが無いかチェックしてください。必ず古いパッキンは取り外して交換しましょう。

繰り返しになりますが、もし怠ると・・・特にマンションや集合住宅では階下漏水の危険があり得ます。漏水事故についてはこちらも参照➡マンションでの漏水事故の恐ろしさ・ご近所トラブルにご注意を! 交換後は通水テストを十分に行い、水漏れや染み出しがないかをチェックしましょう!少しでも染み出しがあれば放って置かず、すぐにやり直しましょう。

蛇口の交換を自分で行う方は、上記の点を踏まえて慎重に行ってください。配管の接続部分は念入りに点検して水漏れして来ないかチェックしましょう。過度に神経質になる必要はありませんが、この点はプロの水道屋さんも起こしてしまうものなので強調させていただきます。