マンションで起きる漏水
たんくさんの部屋が密集しているマンションは水漏れが起きると他の部屋に被害を生じさせてしまう危険を持っています。以前のブログでも取り上げましたが(➡マンションや団地で漏水した場合の補償とは?)意外に被害が大きくなってしまったり近隣トラブルの原因ともなってしまいます。
特に戸建てとは違い簡単に修理することができない場合もあります。
一番困るのは原因が過失によるものではないことです。つまりトイレの水を溢れさせたとか洗濯機のホースが抜けて排水が流れ出てしまったとか、明らかに住民の方による漏水原因ではない場合です。それが「配管漏水」です。
壁の中や床下には給水給湯配管や排水配管が組まれています。それらの配管も長年使用していることや元々の劣化があったりして気が付かないうちに水漏れを起こしてしまうことがあります。
特にマンションによっては鉄筋コンクリートのスラブがしっかりしていて床下に水が漏れても階下に漏水しないケースもありました。が、これは稀なケースと言わざるを得ません。
大抵は床下に溜まり始めるとコンクリートのひび割れから階下の天井に水漏れが始まります。たとえひびが無くてもどこかの隙間から水が漏れてきてしまうことがほとんどです。これは予兆なく突然起きます。その漏水がどれほどの被害を及ぼすのかはいろいろな要因があります。
漏水による被害は様々
まず天井や壁に水がしみ込む被害が生じます。
シミになったり壁紙が剥がれたりします。また漏水した水が家財にも被害を与えます。
特に深刻なものになってしまうのが階下の住民が不在時に起きてしまう場合です。在宅時に起きれば発見も早いのですぐに対処ができます。しかし、不在時の場合は漏水被害が広がってしまう場合があります。特に電化製品に水が垂れてしまうとほぼ使えなくなってしまいます。
テレビ・パソコン・オーディオ・電話機などです。また家具やソファーなども水がしみ込むことで中の材料が傷んでしまうことがあります。洋服ダンスやその中の衣類などもシミが出来たり着れなくなってしまうこともあります。
家財や家電といった物だけではありません。
例えば階下の部屋が事務所として使用しているような場合はパソコンには様々なデータや顧客情報などが入っているため、それらが破損してしまい復旧ができない事態になれば、その損害はかなりのものにもなり得ます。情報も財産になりますので意外に高額になってしまうかもしれません。
更に被害宅の住民の方には修繕工事のため一時別の場所で泊まってもらう可能性もあります。
いわばリフォーム工事と同じ感じになってしまいますので、その間は生活ができない可能性もあります。それで一時的に近隣のホテルなどの宿泊施設に行っていただいてその間工事をするということにもなるかもしれません。
その際の交通費用や宿泊代などの補償も必要になるかもしれません。
こうした階下漏水が真下の部屋だけに留まらず、さらにその下の階にまで被害が生じてしまったケースもありました。考えただけでも恐ろしいですね?しかし、もしものことは起こり得るものかもしれません。
ほとんどのマンション住民の方は保険に加入しておられるかと思います。金銭的な心配が生じ無いように、約款などを今一度確認しておくのは賢明です。万一「それは補償されません!」なんて言われたら大変ですからね。コチラも参照⇨マンションや団地で漏水した場合の補償とは?
ご近所トラブルを避けるには?
大抵の方は、漏水事故はお互い様ですので、きちんと保証してあげれば問題はないかと思われます。が、中にはその際の対応が悪いことを理由に様々なことを言ってくる方もいらっしゃいます。
当然、加害者と被害者という関係は紛れもない事実ですので、漏水させてしまった側は、誠意をもって対応する必要があります。
それで日頃からご近所の方との良いコミュニケーションを図っておくのも得策です。
気心が知れれば、多少の問題も許し合う精神が生まれます。しかし、あまり交流が無いと誤解を招いたり、偏見を持ってしまうこともあり得ります。もちろん干渉の度合いには常識を超える必要はありませんが、あいさつや会話を心がけることでそうした偏見は取り除かれる場合がほとんどです。
間違っても自分には落ち度が無いといった態度はとらない方が賢明です。
どうぞもしもの時にお役立ていただければと思います。
更新日:2020年8月10日