水道修理で欠かせない道具
水道工事や修理において様々な道具を使います。
それぞれの箇所において決まった道具というものもありますが、オールマイティーに使える道具を1つ挙げるとすれば、それは「プライヤー」です。業界用語では、その形から通称「カラス」とも呼ばれています。
この道具は、大抵1つあれば大体の事が出来てしまいます。ナットを締めたり、外したり出来ます。特に軸が動き挟む幅を広げる事が出来ますので、ある程度大きなナットでも対応できてしまいます。
口先がまさにカラスの嘴(くちばし)のようなっていますので、配管の中の引っかかっているものを取り出したり、引き抜いたりするのにも便利です。
また、上の写真ですと下側のカーブになっている部分がありますが、その部分を金づちがわりに使えますので、何かを叩いたり、打ち付けることにも使えます。(しかし!壊れやすくなりますので頻繁にはやらないでください。)
蛇口を交換する時やトイレのタンクの部品を交換する場合も、このプライヤーがあれば難なくこなせてしまいます。目いっぱい広げて排水管の点検口などを開ける時にも重宝します。
DIY店で販売されていますが、安い物で¥600前後から高い物で¥2,500前後で販売されています。高い物の方が使いやすさは高まります。グリップに滑り止めが付いているかいないか、口先が細いものか普通のものか違いがありますので、購入時はよく形状を見て気に入ったものを購入しましょう。
配管を工事する時に欠かせない道具
それは「パイプレンチ」です。通称パイレンです。
このパイプレンチは丸い配管をギザギザの刃のような部分で捕え、固定させて回せます。通常ではもう1本使って残す配管側と取り外す配管側に噛ませて、回転させて外します。古い配管は大抵固着していたり、錆び付いていたりしてなかなか外せなくなっています。
主に鉄管やステンレス管、メッキ管などを外す時に使います。なかなか外れない時は、バーナー(トーチ)で炙ってから回します。
パイプレンチもサイズがあります。家庭の水道修理の場合は、250・300・450までで十分です。マンションやビルの配管工事だと500とか700と言った大きなパイプレンチで工事しています。以前、そちらの工事を行っていましたので、使うこともありましたが、かなり重くて筋肉痛になります。
家庭用の配管は13mmが基本で、大きな住宅でも20mmか最大25mmです。住宅の配管は大抵が塩ビ管のためねじって取り外すことはあまりません。しかし、古い家の中には鉄管で組まれていたり、一部は塩ビ管で一部は鉄管というケースもあります。どちらでもこのパイプレンチがあれば重宝します。
このパイプレンチには洋式と和式があります。
上の写真のタイプが和式です。洋式は横に伸びるタイプになります。水道屋さんは大抵2種類もっていますので、用途によって使い分けています。メッキ管でパイレンを使う場合は、表面に挟み傷が付いてしまいますので、目立つような箇所では布などを当ててながら使うこともあります。
いずれにしてもこの道具を使いこなすにも「腕」を磨く必要があります。こればかりは経験しかありません。現場を数多くこなしていくことで熟練度合が増していきます。
道具をきちんと手入れしている職人さんは本物だと思います。(コレクターの方は除外)道具を見て水道屋さんの「腕」をみるのも面白いですよ。