洗面台の下で水漏れ
洗面台を使っていると「床が水浸し」になっている、という事がよくあります。
どこから水漏れしてるのだろう?と原因が分からない方も多くいます。実は洗面台下の水漏れは気付きにくいところで、表に出て来る頃には相当水漏れが進行している場合が少なくありません。これまでの例から幾つかの原因を挙げてみたいと思います。
ケース1 洗面台水栓から水漏れ
洗面台の水栓がホース式になっている場合、シャワーヘッドを引き出してみてフレキシブルのホースを手で触ってみましょう。濡れているようですとそのフレキシブルホースから水漏れしています。
恐らく洗面台下のホース収納容器(白い半透明)をよく見ていただくと中に水が溜まっていませんか?以前のブログ(ホース漏れについて)でも取り上げました。
原因としては常にホースが引き出されたり戻したりを繰り返すことでフレキシブルホースの中のチューブが擦り切れてしまうようです。またはホースとシャワーヘッドとのつなぎ目のパッキンが劣化しても水漏れしてしまいます。
ケース2 止水栓からの水漏れ
洗面台下に水栓に繋ぐ給水管と給湯管があります。
その中間あたりに止水栓と呼ばれる元栓が取り付けられています。大抵がD式でマイナスドライバーで開閉するバルブになっています。ハンドル式が付いている場合もあります。
その止水栓の袋ナット部分や壁からの給水管とのつなぎ目あたりから水漏れがします。原因は経年劣化または腐食です。
ケース3 給水管・給湯管からの水漏れ
洗面台の下に水栓に繋ぐ給水管と給湯管が2本あります。
古い住宅ですと大抵がメッキ銅管です。表面が緑青錆になっている場合は、内部の腐食もかなり進行しています。その管に亀裂などが生じて水漏れします。
ステンレスのフレキ管が付いている所もあります。その場合は水栓(上側)と止水栓(下側)に繋げる袋ナットの辺りから水漏れすることがあります。原因は金属疲労(腐食)または変形による経年劣化です。
それぞれの解決法とは?
ケース1の場合
修理可能期間(部品在庫)であればフレキシブルホース部の交換で直ります。ただ個人的に取り寄せるの難しいため水道業者に依頼するかメーカーメンテナンスがあればそちらから依頼されるのが良いかと思います。修理対応期間が過ぎている場合(経10年以上)は水栓金具全体の交換になります。
ケース2の場合
止水栓の袋ナットには上部パッキン(三角パッキン)があり、その劣化がほとんどです。そのパッキンを交換しましょう。これは簡単にできます。スパナかプライヤーがあればホームセンターで数百円で販売されていますのでお湯と水の2箇所を交換すればいいでしょう。
しかし止水栓と配管に繋ぎ目からの水漏れの場合は、腐食が原因ですので、その配管を交換する必要があります。これには技術が必要ですので素人の方は難しいです。水道業者を呼びましょう。
ケース3の場合
給水管・給湯管がメッキ銅管であれば交換しましょう。水栓までの長さに合ったステンレスのフレキシブル管のナット付のものが販売されています。
大抵は30Cmくらいあれば足ります。水を止めて工具で取り替えてください。上と下の袋ナットにパッキンを入れ忘れないようにしてください。パッキンを入れないで取り付けても水漏れしてしまいます。すでにフレキシブル菅が取り付けられていて水漏れしてくる場合は、パッキンを交換してください。13mm用の平パッキンもホームセンターで購入できます。
水栓側と止水栓側の袋ナットのパッキン交換で直ることがほとんどです。注意点を上げるとすれば、袋ナットを締める時、力の限りで締めるとパッキンが歪んでしまうことがあります。あくまでもゴムのパッキンに特性を生かすくらいの締め方で大丈夫です。
放置しておくことのは危険です!
これまでの依頼者の方の中には洗面台下の水漏れをしばらく放置しておられた方がいました。
当然洗面台下の収納部分は水浸しによるカビがひどく板材が腐食して底が抜け落ちていました。その状態をさらに放置すれば漏れた水が床板にも浸透して洗面所の床が抜け落ちる危険があります。
実際床がぐちょぐちょになっている家もありました。戸建てであれば自分だけの被害ですが、集合住宅やマンションですと階下に漏水して他者に被害をもたらしてしまいます。一度腐食した板は元には戻りません。洗面台ごと交換しなければならなくなり費用もそれなりに嵩んでしまいます。
ですから可能な限り水漏れは早期に対処した方が賢明です。気が付いたなら慌てずにどうするのがいいのか?ご検討ください。
更新日:2020年8月1日