TOTO 製の台付シングルレバー混合水栓が水漏れ
今回キッチンの水漏れでシンク下がビチョビチョに濡れてカビが発生していたところから依頼が貼りました。しばらく前から漏れていたようで気付いていなかったためカビが発生して独特のカビ臭を漂わせていました。
今回交換したのはコチラの水栓です!
これはTOTOのサイトで調べたところ品番「TKJ33UX」台付シングル13で生産期間が1996年〜2000年で既に販売終了品となっていました。症状としてはレバーのしたの回転スパウトの隙間部分から水が漏れていました。
TOTO製でもし自分の蛇口の品番が分からない場合はコチラのサイトから画像で特定できますよ。⇨ https://www.com-et.com (水栓金具品番特定システム「見つかるちゃん」で検索)
後で分かってのですが、シンク下への水漏れの原因は蛇口本体からの水漏れだけではありませんでした。これまでに無い事例でしたので解説していきたいと思います。
まずはシンク下の給水給湯配管の接続部分を確認しましょう!
シンクの下を覗いてみると奥壁からお湯と水の配管がフレキ管で繋がれていました。水栓金具の接続部分からも水漏れしていました。フレキ管も全体的に茶色く錆のようなものが表面に現れていました。水側にはサイドシンクようの立水栓用の給水管が分岐されて繋がれていました。
既存のフレキ管は無理に再使用することもできますが、将来的に水漏れが始まる危険があります。できれば交換しておきましょう!
既存の水栓金具を取り外す
シンク下に止水栓が無いため屋外の水道メーターのバルブを閉めてまずは止水します。この水栓金具を取り外すにはシンク下の配管を外し裏の取り付けナットを外す必要があります。この時に必要な道具が「L型ナットレンチ」です。(下写真の道具)
13mm用タイプを使用します。シンク下に潜ってこの道具を使って外していきます。なかなか固着していたり、腐食が酷くて外れにくくなっていますので根気よく作業なさってください。
この時もしばらく水漏れしていたので裏の座金が腐食してボロボロ落ちてきました。錆がネジ部分にも付着していましたので雑巾などで錆を拭きながら作業しました。ポタポタ余り水が垂れてくるので顔や頭がビショビショになります。(水道屋の宿命(´Д` ))
やっとの思いで水栓金具が外れることになったのですが!なんと!・・・
でっかい取り付け穴が3つもありました!
初めて見る光景です。外国製のシンクなのかな?と思いました。日本のメーカーではあり得ないものです。ただ穴の位置が200mmなのは不自然なので恐らく水栓金具を取り付ける際に穴を開けた感じです。つまり最初はワンホールの蛇口がついていて単水栓だった可能性が考えられます。
混合水栓を後付けした感が否めません。取り付け穴付近にはコーキング剤の残りがいっぱい付着してありました。カッターなどで傷付けずにきれいに掃除するのも一苦労です。(汗)
新しい水栓金具を取り付ける
とりあえず取り付け穴付近にこびりついていたものを根気よく剥がしてきれいにします。それから新しい水栓金具を取り付けます。
今回取り付けたのは、既存の水栓金具と同じメーカーの TOTO製で「TKS05310J」台付シングル混合水栓です。エコシングルでもあります。定価は¥34,700(税別)です。この水栓も「エコシングルカートリッジ」を搭載しており、水のみの位置とお湯を使い始める位置をクリック感(カチッと音)で認識できるようになっています。
注意点が1つ
レバー部分がバーのようになっていますので今までのレバーとは形状が大きく変わります。少し物足りない感じが出てしまいますので、予め了承を得ておくのもよろしいかと思われます。実際取り付けた後で奥様から「レバーをもう少し大きくできないの?」と尋ねられました。現在のTOTO製はどれも同じですので事前紹介を十分に行っておくのがベストです。
配管の接続を行う
水栓金具を取り付けナットで固定できたら、次に給湯・給水の配管を新たに用意して接続します。壁の配管からの距離を採寸してフレキ管を用意します。水側には分岐となる配管を付け足します。
フレキ管ナットパッキンを忘れずに入れてからナット締めていきます。時々このナットにパッキンが入っていなくて後から水漏れが起きることがあります。配管を新設する際にはナットごとにパッキンが入っているか確認しながら行うといいです。取り付け終わったらナットの締め忘れが無いか?再度チェックしましょう!
取り付けが完了しましたら水道メーターのバルブ(止水栓があればそこ)を開けて水を出してみましょう!どこかに水漏れしているところは無いか?念入りにチェックしましょう!無ければ終了ですが・・・
これで完了ではダメです!
取り付けた水栓金具の台座部分を良くみましょう。先ほど見た「大きな穴」がきちんと塞がれているでしょうか?もし僅かな隙間があれば必ずシンク下に水漏れしてきます。
目視できなくても台座部分はコーキングしておくのがベストです。
水栓金具とシンクの設置面の隙間を切れないようにコーキング剤を打っておきましょう。大量に付け過ぎないように注意してください。乾燥するまで2〜3時間かかることもお客様にお伝えしておくのが最前です。硬化すれば問題ありません。
今回はデッキ式のシングルレバー混合水栓の交換について解説しました。所々作業の際の注意点を挙げてあります。DIYで自分で交換する方は注意点を参考にして作業なさってください!