コンセント型水栓とは?
壁内部に水栓本体を埋め込み、壁面がフラットになる水栓のことです。「コンセント」という表現からホースを壁に差し込むことで接続でき、水道を使用することができる水栓金具のことです。
従来ですと壁に単水栓が突き出ているタイプが主流でしたが、洗濯機スペースの省スペース化やドラム式洗濯機の普及によって、壁内に埋め込まれたコンセント型水栓が人気を集めるようになっています。しかし、この水栓は建物の施工時に設置されるタイプなので、後付けで取り付けることができません。(絶対無理では無いが、壁内配管工事が必要)
今このコンセント型洗濯機水栓の水漏れが多発?!
特にこのタイプはマンションやアパートより断然戸建に多く見られます。その理由として引き込み配管はポリエチレン管 (こちらを参照ください!⏩水道管を引き直すなら最強の配管 ポリエチレン管て知ってますか?)での接続となるため、鉄管や塩ビ管での接続は不可となっています。
マンションやアパートなどはコスト的にポリエチレン管を使用していないため、必然的に設置はされないことがほとんどです。特に戸建てではご使用後10〜15年前後で水漏れやハンドルやレバーの動作が硬くなり動かなくなるという事例が生じています。
その中でも特に多いのが三栄水栓製の「シンプレット」です
このシンプレット水栓の品番は「V960LU-3」です。定価は¥13,000(税別)になっています。このタイプでは四角いフレームの下部より水漏れが生じて、壁のクロスに水漏れジミが生じてしまいます。さらに左右に動かすレバーが硬くなり固着するトラブルも生じています。
この水栓の場合は簡単に修理は不可能です
なぜなら、埋め込まれていて取り外しが困難だからです。内部がどうなっているか、カバーを外して見るとこうなっています。水栓を囲んでいるケースは壁内に埋め込まれています。本体を交換するとなると水栓下部のポリ管から引き抜くような工事が必要となります。
水漏れしやすい箇所やレバーが固着する原因となるのはどの部分でしょうか?主に「開閉バルブ部」が問題となっているようです。同梱されている施工説明書を見ると分解図があります。正確には「セラミック上部」(PR37-182X-S)となっています。ミニセラ水栓カートリッジとも呼ばれています。
このパーツを交換するには水栓本体を引き出す必要があります。そのためには固定ネジを外してポリ管ごと引き出す感じになります。中にはポリ管が引き出せる程余裕がないケースもあります。力技でグイグイ引っ張ってしまうと破損したり壁が崩れたりする危険がありますのでご注意を。
もう1つは、洗濯機用L型ニップルの袋ナットからの水漏れです。このパーツは「MY125-5VF1」という品番です。定価は¥5,500(税別)になります。この部品に関しては直接メーカー(三栄水栓)にお問い合わせください。
取り替え時の注意事項
内側のケースは壁に既に埋め込まれています。それを無理やり引き抜こうとすると壁のボードが破損してしまいます。取り替える際は中身の水栓部分のみを交換しましょう。また前述にも挙げましたが、水栓をケースから引いて飛び出させる際にはポリ管の動く幅を慎重に計算しましょう。
大抵は少し余裕をみてポリ管が引かれています。作業できるところまで引き出せたらその位置で取り替え作業を行なってください。本体を引き抜いて、新しい水栓を差し込む際には十分にポリ管に出来る限り深く捩じ込むようにしてください。
この差し込みが甘いと、時間の経過と共に水漏れが生じてしまう危険があります。差し込み後十分点検を行い、水が漏れてこない事を確認しましょう。外枠のフレームはネジ止めされているだけですので交換可能です。フレームと水栓交換後は表面カバーを取り替えることができます。
DIYでお取り替えを挑戦したいという方は、上記の点を注意して行なってみてください。少しでも不安を感じる方はやめておいた方が賢明です。プロにお任せ致しましょう!