ディスポーザーのメリットとデメリット

ディスポーザーとは?

ディスポーザー」とは、シンクの排水口に生ごみなどを流して粉砕処理して排水させる機械のことです。

1回の調理や食事で生じる「生ごみ」は意外に多くなります。

ゴミの日までに放置しておけば季節によっては異臭虫の発生などが起き良くありません。そこで生ごみをそのまま排水してしまうことでその問題を一気に解決させる方法です。生ごみを流すと排水栓の中で粉砕するための回転刃が動き水と一緒に粉砕された生ごみが排水管に排水されていきます。

メリットとは?・・・

家庭で出る「生ごみ」がすぐに処理できます。

残飯や魚の骨、野菜くずなどすべてモーターで動く回転刃で粉砕し排水してしまいます。ゴミが減り、処理の手間も省けます。

生ごみを処理するのが苦手な奥様には便利な機械です。起動するスイッチは排水口の蓋で簡単に動かせます。蓋を差し込んで45度くらい動かすと回転し始めます。蓋をしている間しか動かないため、誤って手を入れて怪我をする心配はありません。

水を流しながら動かすことで粉砕した物が詰まらないように処理できます。粉砕用の刃が高速回転するため数秒で処理が終わりますので時間もあっという間です。

またこの「ディスポーザー」は便利だからうちも取り付けたいと思っても勝手にキッチンに取り付けられません。生ごみ処理槽が設置された住宅でなければ取り付け出来ない装置です。つまり自治体の条例等で生ごみの垂れ流しが禁止されているからです。

つまり生ごみ入りの排水を下水に垂れ流せば汚染や排水のトラブルの原因になるからです。このため生ごみ排水を溜めておく処理槽が設置してあるマンションや住宅にしか使えません。

デメリットとは?・・・

ディスポーザー内にある回転刃で粉砕できるものには限界があります。

何でもいい訳ではありません。大きな硬い骨や割り箸などを流せば回転刃に挟まりロック(固着)してしまいます。そのため用に専用の工具がすでに用意されていてその工具を差し込んで回転させると再起動できるようになります。

いちいちロックしたらその作業をするとなるとかなり面倒ですね。誤って小さなスプーンなどの金属を落として起動させれば故障してしまうケースもあります。

 

本来は水を流しながら、つまり粉砕した生ごみを流しながら起動させるものですが、うっかり水を流さずディスポーザーだけ動かしてしまうと粉砕された生ごみが排水管に沈殿することが生じます。

豆に水を流せば問題ないのですが、水を流さずその工程を繰り返すと排水管が詰まります。一度詰まると排水管を外して掃除しなければなりません。ご自分で出来そうも無ければ業者に頼むしかありません。時々この作業のご依頼を戴くことがあります。毎回呼んでいるとその分の費用も馬鹿になりません。

また排水された生ごみがたどり着く処理槽にはその生ごみが溜まります。沈殿している粉砕された生ごみを定期的に回収して浄化清掃が必要です。

大型マンション等ではすでに維持管理費などに費用が含まれていることもあります。定期的にディスポーザーも点検や修理が必要になり、交換するとなればかなり高額なものとなります。

ディスポーザーをやめることは可能ですか?

可能です

動かさないようにしても普通に排水はできますが、回転刃の槽内にゴミが溜まっていきますので定期的にその中を点検して清掃しなければなりません。使わないのであれば排水栓を通常のものに交換することができます

大抵排水栓の口径が180mmか185mmと規格が決まっていますのでいずれかのサイズの排水栓に交換してしまえば普通に使えます。水道屋さんに依頼されればすぐに交換してくれます。

しかしディスポーザーの機械を回収するとしたら廃材処分費はかかるかと思われます。設置するには上記にある条件が必要ですが、やめる際には全く必要ありません。

マンションなどでは自分がディスポーザーをやめたからといって生ごみ処理槽維持管理費が免除されるわけではありませんので、その費用は引き続き他の世帯同様に負担しなければなりませんね。

ディスポーザーは最近多く建設されている大型マンションなどでは標準装備となっているようです。確かに階層や部屋によってはゴミ出しが大変ということもあり、少しでも負担軽減のための手段なのかもしれません。

よくご検討ください!

ディスポーザーをマンションのセールスポイントとしているデベロッパーもいます。

上記のメリット・デメリットも考慮に入れつつご検討いただければと思います。私も以前ある大手メーカーのディスポーザーメンテナンス業務をしていたことがありました。専用工具を持たされ、ディスポーザーをその場で分解修理するための研修にも行きました。

電源や基盤の故障はその場では対応できませんが、大抵は回転刃の詰まり(ロック)が主でした。そうしたトラブルの大体が夕食後に多かったため夜間に出動することが幾度かありました。その次に多かったのが排水詰まりでした。便利な道具程トラブルになると手間がかかりますね。

更新日:2020年7月18日