浴室の蛇口はいろいろ
浴室にある水栓(蛇口)は用途によっていろいろあります。一般的なユニットバスの場合には洗い場にシャワー水栓が取り付けられています。浴槽にお湯を張る給湯システムが無い場合は浴槽と洗い場の中間にシャワー水栓が取り付けられているかと思います。その蛇口からお湯を浴槽に流してお湯を張る仕組みになっています。
いずれの場合も、シャワー水栓が壁に単体に取り付けられていますので、水漏れしたりお湯が出なくなったりした場合の修理や本体交換が簡単に行えます。しかし!修理や本体交換が難しいタイプの蛇口があるのです。
お宅の蛇口はもしかするとそれかもしれませんよ?
今回は主に3つのタイプを取り上げます。これから挙げるタイプの場合は故障してもすぐに修理交換は難しいとお考え下さい。また費用も高くなる可能性もありますのでお気を付けください。
タイプ1:デッキ式浴槽専用水栓
どのようなタイプかと言うと、こういったものです。
浴槽にお湯を張るための専用水栓です。これはユニットバスに埋め込まれた専用の水栓金具になります。お湯と水のハンドルが左右に付いていますが、このハンドルも通常の「スピンドル」式ではありません。大抵が「開閉バルブ」式になって、90度の動きでお湯や水を出し止めするタイプです。
この水栓はメーカーごとに形状が異なり、同じ型番の水栓金具の部品でなければ合いません。経年劣化で本体を交換しなければならない場合は点検口パネルが設置されていれば可能ですが、設置されていない場合は浴槽を1度外して水栓金具を交換しなければならず、極めて困難で大工事になります。
タイプ2:ユニットバス埋め込み型水栓
これはどういうタイプのことを言うのか?それはこれです!
ユニットバスに水栓が同化しているタイプのことです。一見シンプルでおしゃれな感じです。しかし、水漏れや故障の場合は、ほとんどの水道屋さんは手が出せません。大抵は「メーカーさんに修理を依頼してください」と言われます。つまりメーカーオリジナルの設計になっているものは一般の水道屋さんは手が出せません。パーツも卸していないため調達も無理です。
タイプ3:バランス釜付属シャワー水栓
「バランス釜」という言葉もあまり聞いたことが無い方も多いかと思います。50代より上の方は良くご存じかもしれません。現在の給湯システムが構築される前には広く一般的に住宅に設置されていました。それはこれです!
現在でも公営住宅などでは使われているところも多いかと思います。お水を浴槽に入れてからバランス釜でガスによる燃焼力でお湯を作るという方式のものです。シャワーも瞬間で給湯を行う仕組みです。このタイプも本体からの水漏れやお湯にならないなどの故障の修理は簡単には直せません。
この場合はガスも絡んでくることから、ガス屋さんに連絡した方が賢明です。
単体のシャワー水栓のメリット
サーモスタット式であれ、2ハンドル式であれ、単体の蛇口の場合も修理や交換は簡単です。
壁にある穴の口径や幅は大抵規格サイズになっています。同じタイプの水栓金具であればどれでも交換が可能です。上記の3つのタイプは自分で選んでいないことが多いかと思いますが、もしリフォームやリノベーションを検討しているような場合は、単体型の水栓金具を使う方が後々助かります。
誰も故障などを考えて選ぶ人はいませんが、設備はいつかは壊れるものであることを忘れてはなりません。その時のことも考えて選ぶことも大切かと思います。