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洗面台水漏れの予防とは?パイプの劣化見落としてませんか? 

洗面台の水漏れの原因

洗面台の水漏れの多くは水栓金具の劣化が原因となることがあります。

しかし蛇口だけが要因ではありません。以前のブログ洗面台排水栓トラップを見ていただければお気付きかと思いますが、洗面台下の排水パイプが劣化してしまうと生じてしまいます。

特に「メッキ」のトラップ配管は年数と共に腐食が進行していきます。

素材は大抵「青銅」にメッキが施してある、いわゆる「クロムメッキ」です。耐久性は高いですし錆びにくいものではあるものの、やはり経年劣化は生じるものです。表面が白く石灰化しているようなものや緑色に変色しているものもあります。それは腐食の症状です。

 

 

特に上の写真のような状態になってしまうと早急に手を打っておく必要があります。

メッキの表面に腐食が回っています。特にU字パイプがひどくなっています。

なぜでしょうか?・・・それはこのU字の部分には常に水が溜まっているからです。つまり「トラップ」と言って水を溜めておくことで臭気止めや虫の侵入を防ぐ効果を持ちます。大抵、洗面台下の配管はこのようなトラップになっているはずです。

ではどうしてそこに腐食が集中するのでしょうか?

水が溜まると結露が起きる

夏にコップに水を溜めておくとすぐに「結露」が生じますね。

冬でも室内が温まっていて水を流し続ければ当然パイプに結露が出来てしまいます。つまりその結露がメッキ管に水垢や腐食を進行させる原因となります。特に夏や冬の気温差が激しい状況では結露ができやすくなり、立地的に湿度が高い洗面所では進行が早まります。

メッキ管の特性上、金属から変化が生じて白くなっていきます。こうなると金属のような強度はもはや保てません。わずかな衝撃で簡単に破損してしまうのです。

亀裂や穴が開いてしまうとそのまま使えば排水が噴き出してしまいます。気付かないうちに使い続ければ水浸しになってしまいますね。お気付きになりましたら早めに水道屋さんを手配してください。

樹脂製排水栓トラップのメリット

 

 

洗面台の排水栓トラップを取り替える際には、今までのようなメッキ管に交換するのもいいですが、樹脂製の排水栓トラップに交換することを私はお勧めしたいと思います。

その理由はまず腐食することがありません。丈夫で長持ちします。

耐熱にもなっていますので洗面台でのお湯の使用なら変形も劣化もありません。そして安価です。恐らくメッキタイプより半値以下で購入できます。

樹脂製排水栓トラップの特性

水道屋からすれば適合性が断然違います。つまりどんな条件でもぴったりと取り付けが可能です。

 

 

時折洗面台の状態が良くないばあいもあります。つまり洗面台の向きが傾いたり曲がっていたりすることがあります。メッキタイプの排水栓トラップですと固い金属なため微妙なズレに対応できません。

無理に取り付けた場合、水漏れが起きます。

曲げたり歪めたりといった柔軟性がほとんど無いので無理に取り付ければ必ず水漏れしてしまいます。その点、樹脂製の排水栓トラップは最悪斜めでも柔軟性を使って力業で取り付けが可能です。ですからどんな洗面台でも無理なく取り替えができてしまうのです。さらに利点を挙げれば・・・

掃除口のキャップ付きは便利です

何か物を落としてしまった時も、以前のブログ洗面台に物落としを参照していただけるかと思いますが、洗面台ではついうっかり排水口に何かを落としてしまうことが多々あります。

ある程度のもの、たとえばイヤリングや指輪、カミソリの刃や歯間ブラシといったようなものを落としてしまったとしても、上の写真から分かるようにU字パイプの下に掃除口のキャップがありますので、洗面器などを下に置いてゆっくり緩めて外せば簡単に落ちた物を取り出せます。

こちらも参照ください➡洗面台でピアスやイヤリングを落としてしまったら?

 

 

当然ピアスやコンタクトレンズなどの小さくて軽い物はほとんど排水で流れてしまいますので、希望を持ちつつ取り出してみてください。無かったら諦めていただければと思います。

以上のように10年前後で一度、洗面台下の配管をチェックしてみるのは大切です。既に樹脂製のトラップでしたら特に問題はないかと思われます。詰まらせないように上手に使えば、いつも快適に洗面台を使っていけますね。もし劣化が見つかりましたら、悠長に考えずに修理修繕をご検討ください。

見落としてしまっているとどうなるのでしょうか?

 

 

最悪な場合は水漏れが洗面台の板材を徐々に腐食させ、ふやけてボロボロになってしまいます。軽度の被害ならまだいいですが、重度になると洗面台が崩れます。その時になって工事を依頼すると全体的な入れ替え工事となってしまいますので、高額な費用をご覚悟ください。

鉄則ですが「治療よりも予防」です。

大事になる前に早めに手を打つことが賢明です。普段あまり目にしない部分ですが、時折点検して見てください。意外な経年劣化が判明することがあります。

更新日:2020年8月1日