トイレ詰まりでなかなか解消しないケースとは?
トイレが詰まってしまう原因はまちまちですが、大抵はトイレットペーパーの使い過ぎによる紙詰まりがほとんどです。ただし、よくあるケースでは固形異物を流してしまったことによる水詰まりというものがあります。
これまでも間違って流したり、故意に流してトイレを詰まらせたケースなどを取り上げてきました。(参照までに・・・トイレの詰まりはどうしたら直るのか?)こうした場合は通常の作業では詰まり抜きを行うのは困難となります。ではどうするのでしょうか?
便器脱着作業です
『え?便器って取り外せるの?』とびっくりされる方がおられます。事実便器は床にくっ付いてる訳ではありません。トイレの床に載せて排水管に合わせて固定させているだけです。ですから必ず取り外しができます。
意外にも便器は簡単に取り外しができるものでもあります。単純な言い方をすれば床に陶器の便器が置いてあるだけだからです。固定させている金具を外せば陶器を持ち上げると簡単に取り外せてしまうのです。ただし取り外しやすいタイプとそうでないタイプがあります。
その違いはなんですか?
- 床に平置きタイプ
- 排水ソケットタイプ
この2種類に分類できます。まず『床に平置きタイプ』について取り上げましょう。これは特に「床排水便器」の場合ですが床に排水フランジが設置してあってTボルトと固定ボルトで便器を固定させているタイプです。
便器の固定ボルトが4本(両サイドに2本ずつ)ある便器がそれです。このタイプには床排水管と陶器の便器の隙間を埋める「シールガスケット」と呼ばれるパテ材が使われています。これは一度剥がしたりすると再利用はできません。無理に再利用すると排水漏れが起きる危険があります。
このタイプの便器の脱着は素人の方はやめておいた方が賢明です。取り外しは問題ありませんが取り付けが難しいです。この便器の場合は水道屋さんにお任せしましょう!
簡単に取り外しが可能なのは「排水ソケットタイプ」です。
このように便器の後ろ側に固定ボルトが両サイドの1本ずつのタイプです。便器正面下部にも丸いおへそのような固定ネジがあります。同じような種類の便器は共通して排水ソケットを使った排水管になっています。最近の便器はほとんがこのタイプです。
排水ソケットとは?
このような床から立ち上がった排水用のソケットが取り付けられています。このタイプの場合は先に挙げた後ろの2本のナットと前方の固定ネジを外せばそのまま便器を持ち上げて取り外しができます。特に固形異物の場合はこの排水ソケット内で引っかかっているケースがほとんどです。
よくあるのが検尿カップです。簡単に流れてしまいますが、必ずこの排水ソケット内で詰まってしまいます。こちらも参照ください。トイレを取り外すにはどうすればいいのか? この排水ソケットから異物を取り出す際には慎重に行ってください。注意していないと異物が配管奥に嵌まり込む場合がります。そうなると厄介なことになります。
こういった工具で取り出してください。奥に落とさないように慎重に行ってください!使ったあとは消毒や潤滑剤などを塗っておきましょう。そのまま放置してしまうとすぐに錆びて使えなくなります。
自分で便器の脱着を試みる場合は基本的な手順をお忘れなく。
- 止水栓を閉める。(水を止める)
- タンクに繋がっている給水管を外す。
- タンク内や便器内の水を抜いておく。(手動ポンプなどを使って水抜きを行います)
この基本的な作業を忘れて外しにかかると大変なことがおきます。くれぐれもご注意ください!
異物を取り除いたら元に戻します。給水管のパッキンが古くなっていたらこの機会に交換しましょう。取り付ける際は適正な工具で適正な加減で行いましょう。力を入れ過ぎても入れなさ過ぎてもダメです。陶器を割ったり傷つけたりしたら取り返しがつきません。自信が無いようでしたらプロにお任せしましょう。