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トイレのタンクに水が溜まりにくいのはなぜ?

トイレの水を流すと水が出ない?

以前から少しずつ水の出が悪くなる場合もありますが、突然水が出なくなることも起こり得ます。特に古い陶器のロータンクをお使いのトイレではよく起きる現象でもあります。

 

 

止水栓がきちんと開いていないケースもありますが、そこを点検しても違う場合は何が原因となり得るのでしょうか?その答えはタンク内に見えます。まずはタンクの蓋を開けてみましょう

まずは水が吹き出ないように止水栓を閉めてください。

防露材の状態がおかしい?

タンクの蓋を開けて見るといろんな部品が見えてきます。一般的に左側に給水管がありタンクにつながっています。その先にまず「ボールタップ」と呼ばれる水をタンクに入れる部品が見えます。大抵は丸い浮き玉が先端に付いていてタンクの水が減ると浮きが下がり水がでます。水が入ってある程度まで溜まると浮きが上がり水が止まります。

ところが・・・

浮きが途中で止まってしまって水が出ない状態になっていませんか?タンク内の白い内壁が中年太りのお腹のような膨らんでいるのが分かりますか?

 

 

よく見るとタンクの中心あたりのプラスチック製のポールのようなところ(オーバーフロー管)タンクの内側に貼り付けられている発泡スチロールの間に挟まっているように見えます。つまり浮きが下に下がらないような状態になっています。

これですとタンクに水が出てこない状態になります。当然タンク蓋にある手洗い管からも水が出ない感じになります。1番の原因は何でしょうか?

『防露材の内側への膨張が原因です』

防露材」とは何でしょうか?こちらも参照ください⇨トイレの水が流せない 防露材が原因   トイレのタンクの結露が激しくなるのは何が原因?  トイレを交換しないといけない3つの理由

以前のブログでも再三取り上げましたが、簡単に言えば陶器のタンクに水を溜めるため、外気温の影響で結露を防止させるために施された材料です。主に発泡スチロールやウレタン素材のものが使われています。

 

 

なぜ内側に膨張してしまうのでしょうか?

はっきりとした理由は分かりません。恐らく陶器タンクと発泡スチロール材との間の気密性が保てなくなり(接着剤の剥がれ等)空気や水がその隙間に進入して徐々に膨らみ始めてしまったと考えられます。

同じ型式のタンクが全てそうなるという訳でもありません。設置場所や何らかの状況が劣化を進行させてしまうようです。明らかに防露材が剥がれ、その隙間に水が溜まっているケースもあります。

いずれにしてもこの防露材の変形が原因でボールタップの動作が侵害され正常の機能が果たせなくなっていることです。

どうしたらいいのか?

ではどのような解決策があるのでしょうか?まずこの症状は便器の経年劣化を意味しています。つまり便器そのものを交換する時期です。しかし、今すぐにそうは出来ない!工事代も無い!という方は自己責任で次の方法を伝授いたします。

解決策その1

まず簡単な方法としてはタンク内側の防露材のボールタップの浮き玉が当たってしまう部分をカッターなどで切除しましょう。浮き玉が自由に上下できるようになるまで当たってしまうところを切除してください。通常に動作できれば問題ありません。

 

 

ただ弊害としては水が直接陶器に触れてしまうため結露が生じやすくなります。場合によってはタンクの密結ボルト(便器をタンクを固定させるためのボルト)から水漏れしてくる危険があります。そうなってしまったら残念ですが諦めて便器交換を行いましょう。

解決策その2

ボールタップも様々なタイプがありますが、マルチ型のボールタップに交換することで防露材の膨張部分に当たらないように動作させることが出来るかもしれません。

 

 

これは「三栄水栓」のマルチ型ボールタップ『V530-5X-13』定価¥4,500(税別)です。このタイプですと膨張部分に当たらずに上下動作が可能です。浮きの位置もプラスねじで上げ下げして調節が可能です。節水したい方には効果的です。


ご必要な方はこちらの画像をクリックいただくと購入ページにジャンプします!

ただ弊害として防露材の膨張がさらに進行した場合はこのボールタップにも干渉してしまう可能性があります。そうなると最初のトラブルのように水が出なくなってしまいます。そのスピードによってはしばらく持つかもしれませんが、すぐに駄目になってしまう可能性もあり得ます。

予算に余裕があるなら・・・

できればこの症状を経験の方は『便器交換』がベストです。

 

 

この現象はかなりの年数が関係してきます。便器も消耗品に過ぎません。使い続ければ劣化は避けられないのです。上記の方法はあくまでも応急的処置とお考えください。

もちろん上記の対応でしばらく通常に使えるかもしれません。それはそれでOKです。しかし予算があるようでしたら修理費用を捻出するより便器を交換した方がより安心してお使いいただけます。

この景気低迷の時代で低予算で便器交換をしたいとお望みの方は「コメントを残す」から匿名で結構です。ご連絡ください。無料でご相談に応じさせていただきます。

 

 

 

ウォーターマン

水回りの修繕補修を中心に事業を行っております。個人事業主です。広島県出身。51歳。妻と2人の息子。東京多摩エリアを中心に展開しております。

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