なぜ節水トレイにしてはいけないのか?

トイレの流す水の量は適正なのか?

 

 

これまでのトイレで流す水の量は確かにすぎるものでした

古い便器ですと1回の使用で約13Lもの水を流しています。

この水量の多さに目を付けたのはある意味で「正解」と言えます。世帯数が多ければ多いほど流す水道量もかなり増えてしまいます。確かに節水は適切な手段と言えますが・・・

しかし!!

これまでこの節水機能において各メーカーは競争し合い、挙句の果てには約3~4Lにまで減らしたトイレも販売されてきました。確かにかなり「節水」はされていますが、実はこれによる「弊害」が生じてしまっているのです。

 

 

「なぜ節水トイレが良くないのか?」「どんな場所には設置すべきではないのか?」取り上げてみましょう。

なぜ節水トイレが良くないと言えるのか?

トイレの排水はどのように流れて行くかをご存じですか?

詰まらせてしまった家にお訪ねするとほとんどの住民の方が「知りません」。つまり下水がどうやって流れて行くのか、その経路すら理解してしません。排水配管は戸建ての場合は、建物の周囲に合流桝(インバート)を設置して敷地外の一番近い下水道へ繋いています。

 

 

この排水配管はただ地中に埋まって伸びているのでは無く、設置時に配管工の職人が下流に向かって数%の傾斜を維持させて這わせています。こうすることの意味は「」が常に高い場所から低い場所に流れる原理を保たせる必要があるからです。

タンクの水は水量計算に基づいたものです。

汚水や雑排水も「」ですので下水管まできれいに流れて行くようにしなければなりません。特にトイレはトイレットペーパーや便などの固形物が水と一緒に流れてきます。つまり水の勢いで汚物を下水まで流してくれているのです。

 

 

マンションなどの集合住宅では、床下に配管を這わせて玄関側のパイプスペース内にある太い縦管(幹管)に繋げています。この際にもトイレが部屋の奥にあれば玄関までの排水配管に傾斜を作って設置されているのです。見えない床下に配管が通っているのです。

この配管をきちんと排水が流れる水の量には最低ラインというものがあるのです。

つまり下水管まで排水が流れていくためには最低限の水量が求められます。それが少なすぎる流れ切ることができません。そうなると何が起きるのでしょうか?

 

途中の排水配管で詰まります。(パイプ内に汚物や紙が残ります)

このことから何でもかんでも節水されているトイレを設置することには問題が生じてしまうことが分かります。

どんな場所には節水トイレにすべきではないのか?

節水トイレに交換すべきでない場所はトイレから外桝までの距離が長い場合です。

「トイレをそろそろ新しくしたい」と思った時、まずは業者を選び見積もりをしてもらいます。この時、最新の節水トイレを勧めてくるかもしれません。お客様はトイレのことはほとんど詳しくかりません。業者の言われるまま、勧められるままにサインしてしまうかもしれません。

 

 

それでOKとなれば後は交換工事の日程を決めて着工となります。

しかし!それで大丈夫ですか?交換するのはどんな場所のトイレですか?1階ですか?2階ですか?また節水量はどれくらいの便器ですか?

この点をよく考えて便器をきちんと選ばなければ後で後悔することなります

2階のトイレの場合、排水管がすぐに下に落ちて外桝に流れ出ているでしょうか?それとも水を流してもしばらくしないと外桝に流れてこない状態でしょうか?つまり横引きの配管が長い状態にあると危険です。

1階にトイレがある場合でも一番トイレに近い外桝から最終桝(下水管繋げる桝)までの距離(7~8mくらい)が長くないでしょうか?長いと配管内で詰まります。

少ない水では下水に遠ければ遠いほど排水は流れにくくなってしまいます。

経験から節水量は最低でも5~6L(リットル)無ければいけません。購入する前によく確認しましょう。新しい便器は「大」だと何L(リットル)流せますか?「小」だと何L(リットル)流せますか?こうした点を知っておくべきだと思います。もちろん便器の仕様にも注意が必要です。

 

 

気を付けないと業者は自分にとって都合のいい「便器」を販売してきます。

つまり「メーカーが売ってほしい物」やとにかく「最新の物」や明らかに「不必要な機能がついている便器」など、業者にとって都合のいいものや利益率の高い便器を売ってきます。売る側は家の状態や排水の状態など全く見ない(関心なし)のです

はっきり言えば、とにかく売ればOKで後はどうでもいいのです。

 

 

「以前は全く詰まったことがなかったのにトイレを交換してから何度も詰まってしまう?」という方は残念ながらこの節水トイレの弊害に陥ってしまったことになります。保証期間内だから別のトイレに交換してもらえるのか?と思う方もいるかもしれません。

答えは「だめ」です。保証しているのは便器そのものの不具合の場合です。(水が出ない・ひびや欠けているなど)もし交換したいのであればもう一度同じような費用をかけなければなりません。勿体無いですよね?

詰まりが頻繁に生じても設置業者は「知らぬ存ぜぬ」を突き通すことになります。その理由として「使い方が悪い」「そっちが納得して工事した」などと言いたい放題です。全く責任は取りません。

ですから便器選びは慎重に行ってください!

トイレを詰まらせないための予防処置とは?

節水トイレをすでに設置してしまった場合は予防手段を取ることが賢明です。

 

 

節水トイレ」にして頻繁に詰まってしまう方は予防処置として出来ることをして再発をさせないこと心がけましょう!そのためにできることの1つは・・・

その1;「水をたくさん流す」

節水の意味が無いと思われるかもしれませんが、従来の便器と比較すれば2回流しても以前の半分も流していないことになります。トイレットペーパーや便を流した際には最後に「もう一度」流しましょう。気になる方は3回でもいいです。使用中に1回流すのも効果的です。

必ずタンクに水を溜めてから流してください。

その2;「トイレットペーパーを少な目に使う」

 

神経質な方は「拭き足りない」と感じてたくさんトイレットペーパーを使ってしまう方がいます。節水トイレではこれは詰まる原因になります。「意識的に」使う量を減らすように努めてください。詰まらせたらどうなるか?を肝に銘じて少なくしましょう。

 

 

トイレットペーパー以外の紙(ティッシュペーパー・和紙など)は流さないようにしましょう。お掃除シート(ウエットティッシュ系)なども「流せる」と表示されていても流さない方が賢明です。

詰まってしまったらどうしたらいいの?

詰まってしまったなら、まずは自分で解消できるか試してください。「ラバーカップ」が効果的です。ただ使い方が難しい場合がありますのでそのような方はこちらを参考にしてください。➡検証!詰まり抜きはラバーカップが最強説

 

それでもなかなか「抜けない」場合は、水道業者を手配しましょう。単なる便器内での詰まりでは無い可能性もあります。もし配管での詰まりだった場合は「高圧洗浄」か「トーラー機」洗浄などの専門工具での作業でないと解消には至りません。

こちらのブログも参照ください➡配管洗浄は高圧洗浄とトーラー機洗浄のどちらがいいの?

結論として「便器交換」をご検討であれば、業者にすべて任せるのではなく、設置場所や配管の取り回しの長さなどを調べて水量のある便器を選ぶようにすれば問題ありません。節水トイレは使う場所によっては「災い」をもたらすものになってしまいますので、くれぐれもご注意をお願い致します!

更新日:2020年7月3日