下水道設備の普及率をご存じですか?意外に遅い下水道工事

日本人の3人に2人しか下水道利用できていない





四国の4件や東北の福島や岩手などでは下水道処理できている人口の割合が50%前後となっていて下水道設備のインフラがそれほど進んでいない現状が見えてきます。理由としては日本特有の地形や自然災害などの影響によって下水管を敷設しにくい現状が考えれます。

都市部に住んでいる人には下水道が無いとどうやって下水処理しているのか?疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。ちなみに首都東京も普及率は100%ではありません。

依然として「浄化槽」による下水処理が使用されています。

 

浄化槽とは何か?

簡潔に言えば、トイレや流しやお風呂などの生活排水を処理槽に貯めてきれいな水にして排水させる設備のことです。なぜそうする必要があるのでしょうか?単純にたくさんの汚れた排水を垂れ流しすると不衛生のみならず自然にも様々な悪影響を及ぼしてしまうからです。環境を保護する観点で必ず処理した排水を流すことが求められているからです。

この浄化槽に欠かせない設備として「ブロア」ポンプがあります。

 





 

この「ブロア」とは何をする機械なのでしょうか?

実は浄化槽の浄化システムは微生物による汚れを分解する仕組みによって成り立っています。この微生物を繁殖させるためには「空気」が必要になります。つまり微生物も生き物ですから呼吸しなければなりません。密閉された浄化槽の中で呼吸をさせるためには「空気」を送り込むことが必要になってきます。

更にこの「ブロワ」は、空気を送り込むのと同時に沈殿する固形物が固着しないように「ばっ気」つまり撹拌させる働きもしています。つまり満遍なく汚水が浄化槽内を循環して微生物による分解を促すようにしているのです。この「ブロワ」が正しく機能しないと汚物などの沈殿物が蓄積され浄化槽が一杯になってしまいうまく処理できない事態に陥ります。そうなるといわゆる「バキューム車」による沈殿物の除去などのバキューム清掃が必要になってしまうのです。

浄化槽のトラブルを避けるためにはどうすればいいのか?

やはり専門業者による定期点検は役立ちます。

「浄化槽管理士」という国家資格がありますが、有資格者による浄化槽内の点検やブロアポンプの清掃、エアーフィルターの交換などを行います。また衛生状態を保つために「消毒剤」の投入します。浄化槽内の簡易清掃もなされます。

 

 

万一、浄化槽の破損やブロアの故障などが見つかった場合は、早めに修理や交換を進めていく必要があります。なぜなら浄化槽内のバクテリアなどの微生物は長期間空気が送り込まれないと「死滅」してしまうからです。そうなると分解がストップして腐敗が始まってしまうからです。そうなると一度浄化槽内をきれいに清掃して仕切り直しにしなければなりません。





浄化槽ににおいが気になる?

こういったお悩みは、浄化槽に付き物です。

ブロア」がきちんと作動しているか?いつも気にかけておくことも大切です。

 

機械を手で触るだけでも動いているかどうかが分かります。ストップしていたらすぐに業者を手配しましょう。また1年に1度浄化槽の汲み取り清掃を入れることも予防になります。においは隙間を埋めても逃げてくるものです。正しく管理して気持ちよく生活していきたいですね。

下水処理がある方にとっては理解できない悩みですが、それだけ恵まれているということです。トイレや排水が問題なく流れるのは当たり前ではないことを覚えておきましょう。下水道局の皆様お世話になります。