TOTOのウォシュレット一体型のトイレ
最近、水のトラブルでご依頼を請けると「トイレの水が止まらない!」という内容のものも多くあります。トイレの流す水が出続けるという症状です。特にウォシュレット一体型ですと簡単にタンクの中を見ることができません。何が原因となっているのでしょうか?
このところ多い事例を挙げてみたいと思います。
すべてがその原因という訳ではないのですが、このケースだと修理や部品交換が簡単に出来てしまうので皆さんとシェアできればと思います。特に型番がウォシュレット一体形便器Z2のタイプの場合になるかと思います。
タンクの内部の点検の仕方
手順その1
トイレの止水栓で水を止めてください。それからタンクの蓋を取りましょう。自動洗浄が起動しないよう電源を抜いておくこと良いかもしれません。タンクの蓋が取れにくくなっていますが、頑張って取ってください。
手順その2
黒いプラスチック製のフレームがねじで止められています。そのねじを外します。(無くさないようにご注意を)フレームを外すと半透明なカバーがあります。それを外してください。そうするとタンクの中が確認できます。
原因が見えてきます。
手動でレバーを動かしてみましょう。きちんとした動きをしますか?この写真を見れば分かるように本来レバーの先端に付いているはずの黒い玉鎖が1本取れて脱落しています。
その玉鎖が下の「フロートバルブ」内に入り込んでいます。この状態ですときちんと水が止められずに流れ出てしまします。
この玉鎖はフロートバルブの部品です。時折経年によりこの部分が切れて脱落して誤動作が起きます。切れた玉鎖をもう一度装着出来るか試してみましょう。大抵少し余裕をもって装着してあるので切れた部分の先端をレバーフックにかけることができます。それで解消できます。
下のフロートバルブはこのような形をしています。型式は「HH08008Z」排水弁というパーツです。定価¥2,200(税別)で購入できます。切れた玉鎖がうまく付かないときはこのパーツをそっくり交換してしまいましょう。この排水弁の脱着の仕方は、はめ込み式になっています。引いてとれますし、押して装着できます。
画像をクリックいただければ部品を購入できます!
仕組みとしては、「大」と「小」の便がそれぞれ違います。「小」をひねれば上側のバルブが開き流す水の量が減ります。「大」にすればこの箱型の排水弁全体が開き、タンクの水のほとんどを流し出せます。レバーフックに平行に繋がれる形になっているはずです。もし玉鎖が交差していたり絡まっていたりすればたちまち誤動作が起きます。
それで応急的に直るかどうか、見定めてください。完全に切れているようでしたらパーツを取り寄せて交換しましょう。それまで水は止めたままになります。どうしてもご使用になる場合は「バケツ」に水を張って流しましょう。
玉鎖がまだ残っている場合
フロートバルブの玉鎖がまだ少し残っているようでしたら一番最後の「玉」をフックにかけて見てください。それでレバーを動かして問題が無ければしばらくそれでご使用が可能です。ただし「ピーん」と張ってしまったり、レバーが上手く動かないという場合は駄目です。
上記の専用のフロートバルブを購入して交換しましょう。
交換および玉鎖がきちんと装着出来ましたら、動作確認しましょう。蓋を締めるとなると大変になりますので、手洗い管につながるオレンジ色や黒いチューブを指で押されながら元栓を開けます。ちゃんと水があって動作がもとに戻ったら外した通りに取り付けしてください・
原因が分かれば対策も見えてきます。どうぞタンクの中がどうなっているかを点検しましょう。
更新日:2021年1月19日