ウォシュレットの水漏れ
ウォシュレットを使って何数が経つと、いろいろな場所から水漏れが起きてしまうことがあります。その1つがノズルからポタポタと水が漏れる現象です。初期症状はポタポタ程度ですが、進行していくと線状の水漏れになっていきます。
どうすればいいのでしょうか?
ノズルの故障の場合は「ノズルユニット」と呼ばれる部品が壊れてしまっている場合がほとんどです。特にウォシュレットの水を出したり止めたりするためのバルブ内のダイヤフラムなどが劣化している場合があります。水道屋さんに依頼すれば直るのでしょうか?
実はウォシュレットは電化製品のため修理がほとんどできません。
特に年数が経ってしまうと内部の基盤や止めビスなど金属製の部品も腐食が進行してしまいます。内部の構造は各メーカーによっても異なります。今の電化製品は昔とは違い精密で簡単に修理が出来なくなっているのが現状です。
修理部品に関してはメーカーから注文するのが通例ですが、ウォシュレットなどの電気部品や修理部品は一般には供給されません。メーカーメンテナンスのみが扱えるもので、一般の水道屋さんでは修理対応ができないのが実情なのです。
ではどうしたらいいのでしょうか?
「メーカーメンテンナンス」を依頼する必要があります。TOTOとINAXの場合は下記のフリーダイヤルにお問い合わせください。
TOTOメンテナンス 0120-101-005 (呼称;ウォシュレット)
LIXIL(旧INAX)メンテナンス 0120-179-411 (呼称;シャワートイレ)
※ この他のメーカーの場合は取扱説明書にあるカスタマーセンターにご連絡ください。
連絡の際に伝えておくとよい情報があります。便座のフタの裏側にその本体の型番と製造ナンバーが記されています。TOTO製の場合は「TCF」に続く数字やアルファベットで、NW1とかSC1とかは色番です。同様にLIXIL製の場合は「CW」に続く数アルファベットと数字が型番です。BN8とかBW8などは色番になります。
この型番を伝えると製造年や修理部品の特定につながり確実な修理対応が期待できます。 TOTO製の場合、購入して1年が保証期間になりますが、延長保証制度に加入していれば保証期間を延ばすことができます。その期間内の故障であれば大抵の場合は無料になります。
LIXIL製ですと通常は購入して2年ですが無料登録を行うと1年延長され3年が保証期間になります。購入時に同封されている登録ハガキに必要事項を記入して投函ください。
メーカーメンテナンスの場合、依頼が集中しているとかなり日にちがかかることがあります。それまで水漏れを放置しているのは嫌な方もいらっしゃるかと思います。実際手配できて見てもらっても確実に修理できるとは限りません。やはり限界はあるのです。
ウォシュレットの寿命は7年
「温水洗浄便座」の寿命は7年とされています。
これは洗濯機と同じ寿命となります。意外と短いことが分かります。水と電気で動かすものは食器洗い乾燥機なんかも同じです。早く故障します。故障すれば修理するのが自然な対応の仕方ですが、こうした電化製品は修理してもそう長くは持ちません。
10年以上使用されている場合は、修理より交換が賢明です。
中には20年から25年壊れることなくご使用になっている家もありました。相当長持ちされています。しかし、ある機能が使えなくなっていたりボタン部分が割れていたりします。漏電の危険も起こり得ますので、できれば早期にお買い替えをおススメいたします。
例えば、上のTOTO製ウォシュレットは「TCF420」です。Gシリーズの3代目として販売されてきました。販売期間は1983〜1985年になります。一番新しい物でも35年前のものとなります。もはや修理できる部品も供給もありませんし、一度分解したら元に戻せないことになります。
他にもこの写真の形状のウォシュレットをご使用であれば、お取り替えが必須になってくるかと思います。十分長持ちさせましたので潔く新しいものと交換致しましょう!外国製や特殊な形の便器以外はどのウォシュレットで取り替えが可能です。お好みのものをお選びください。
意外と長持ちさせている方も多いかと思いますが、それでもやはり設備には寿命が来ます。このレベルではウォシュレットの交換が必須になります。修理してさらにご使用になりたいというご無理はなさらないようお勧めします。
どのようなものを買えばいいのか?迷われる方はこちらを参考にご覧くださいませ!➡ウォシュレットの選び方
自分で交換できるのか?
工具があればできます!
モンキーレンチとマイナスとプラスドライバーだけで工事はできます。もちろんカッターなんかもあれば重宝します。特に止水栓周りの接続が一番の難所です。しかし、工具をしっかり使ってパッキンをきちんと入れて適正にナットなどを締めれば水漏れもせず交換ができます。
不安があればフリーのYouTube動画でも交換の仕方を見ることができます。
ただし以下のタイプは交換が出来ないものになります。
① ウォシュレットとタンクが一体になっているタイプ。
これにはタンクレスタイプの便器も入ります。便座とタンクが切り離せないので交換はできません。タンクと一体型についてはこちらも参照ください➡ウォシュレット一体型のデメリットとは?
② 自動洗浄が付いている場合。
リモコンで「大」・「小」の「流すボタン」を押して便器に自動洗浄するタイプはウォシュレットと連動させていますので単体での交換はできません。
もし自動洗浄を無くす、つまり使わないというのであれば交換は可能ですが、レバーハンドルを手動式のものに交換しなければなりません。現行の自動洗浄のレバーをそのまま手動式として使えなくはないのですが、電動モーターが絡んでいるため負荷がかかり、かなり重くなります。使いづらくなります。
どうしても使えるようにしたい、何とかしたい!という方は水道屋さんに相談なさってください!
ウォシュレットは今や現代人の必需品とも言えるものです。大切に扱い長持ちさせるように心がけましょう。注意しても故障は起きるものです。その場合は、ぜひ適切な対処を行って参りましょう!
更新日:2021年7月2日