トイレが詰まる
トイレはレバーを引いて流れて当然だと思ってませんか?
詰まらせたことのある方はご存知かと思いますが、当然のことですがトイレは何でも流れる訳ではありません。紙以外の物を流せば詰まってしまうことがほとんどです。しかし「何も変な物を流していないのに詰まってしまった!」という方も多くいます。
ではその原因はいったい何でしょうか?
実はトイレ詰まりのほぼ9割は「トイレットペーパー」による詰まりです。
えっ?・・意外に思われる方も多いかと思われます。
トイレットペーパーは吸水性が高く分解率も高いものです。水に浸けるとすぐに分解するのをご存知かと思います。トイレットペーパーで詰まってしまうことなどあまり考えたことがないかもしれません。
因みによく似たものでティッシュペーパーがありますが、吸水性は高いものの、分解率は悪く、水に濡れても耐久性があります。ティッシュの箱にはトイレに流さないよう注意書きがあります。こちらのブログも参考に トイレ詰まり
便器の中はどうなっているのか?
トイレットペーパーが詰まってしまう便器の中はどうなっているのでしょうか?
便器は通常トラップ構造になっています。
溜まり水の先は反りあがった水路になっていて、U字に曲がり下向きになって排水口へ流す仕組みになっています。タンクから水が重力の法則で流れ出すと溜まり水が押し出され、トラップのカーブから押し出されます。つまり汚物やトイレットペーパーをある程度の量で押し出すことで排水管へと排出されていきます。
便器の種類にもよりますが、このトラップの形が狭くなっているタイプがあります。排水できる固形物の量も違ってきます。更に、便器の内部にも長年の汚れのようなものや尿石のような石灰化したような付着物も生じてきます。
それらは排水の流れを悪くする原因にもなります。少し多い感じのトイレットペーパーも水と一緒に流れていきますが、使い過ぎる量で流してしまうと「塊」ができます。それがトラップ内または排水口で挟まってしまうようです。
洗浄剤や洗剤は効果があるの?
トイレが詰まると「漂白剤」や「パイプ洗浄剤」を試される方がいらっしゃいます。果たしてその効果はどれくらいのものなのでしょうか?
結論から言えば効果はありません
「全く無い」とは言い切れませんが、汚物やトイレットペーパーを溶かすほど効力はありません。漂白剤も同様です。塊になったトイレットペーパーの表面をある程度、溶かすことは出来ても解消にまでは至りません。
市販されているパイプクリーナーは成分が抑えられているため溶かす能力も抑えられています。逆に薬品による便器や洗浄便座に与える影響の方が心配です。
では何に気を付けるべきなのでしょうか?
注意するのはトイレットペーパーの使い過ぎ
トイレットペーパーを使い過ぎるのが大変危険なのは、今のほとんどのトイレが節水式であることです。従来の大容量のタンクの水が一気に流れてくるわけではありません。節水された量の水が流れます。そこに大量のトイレットペーパーを流せば即座に詰まるか、じきに詰まることになります。やはり使い方を中止した方が得策です。
よくトイレットペーパーをシングルからダブルにして詰まったという方がいました。シングルのトイレットペーパーの感覚で勢いよく出して使えば、その量は今までの2倍になります。やはりこの場合も量に気を付けなければなりません。こちらも参照➡トイレットペーパーの種類で詰まりやすくなるの?素朴な疑問part1
いつも詰まってしまう場合は、ラバーカップのような道具を買っておくのもいいかと思います。どうしても解消しないようでしたら、水道屋さんを手配しましょう。トイレが使えないことほど困ることはありません。くれぐれもご注意を!!
更新日:2020年8月22日