水道民営化とはどういうことか?料金は安くなるの?

水道民営化の意味とは?

2018年12月6日「水道事業を民営化しやすくなる改正水道法」が可決されました。審議された時間はおよそたった8時間。いったいどんな仕組みになってしまうのでしょうか?





現在の水道事業は日本の各自治体(都道府県または市町村)で行っています。

その水道事業を所有権は各自治体が維持したまま、運営権だけを民間企業に委ねるということです。もちろん水道設備全般の維持管理を請け負い使用料の徴収も企業に任されます。

これは市民にとって歓迎すべきことなのでしょうか?

 

 

電気の民営化は確かに民間企業の参入により、価格競争が行われ料金が安くなる、というメリットがありましたが、水道事業はそうなならないと予想されています。そもそもなぜ水道民営化の動きがあったのでしょうか?

実はこの水道事業こそ各自治体にとって大きな負担の源だったのです。





 

水道事業運営のデメリット

 

現在の水道管は1960~1970年に敷設されたものが多く、その耐用年数は約40年です。

つまりほぼ日本全国の水道管の入れ替え工事が必要な時期に来ていると言われています。この水道管の入れ替え工事の費用は1Kmに付きおよそ1~2億円とも言われています。

全国で集計すればおよそ10万Kmの水道管の補修が必要となっているのです。




 

なぜ水道管工事にはそんなに費用がかかるのか?

 

水道は生活の大切なライフラインです。水道管工事を行うのに何日も水を止める訳にはいきません。そのため一定の区間の水道管を工事する際にはその区間を避けて水道管のバイパスを設置しなければなりません。つまり本来の水道管を入れ替えるために一時的な水道管を新たに敷設しなけれなならないことになります。しかも道路の真下の地下に水道管を2本も敷設し本管を工事し終わった時点で繋ぎ直し、バイパスとなっていた水道管を撤去するという工事が必要となるのです。いやはや手間のかかる工事となりますね。

 

もし民営化されるとどんなことが起きるのか?

 






現在の水道料金は各自治体によって様々です。

例えば、兵庫県のある自治体では平均の水道料金が約¥800という安い所もあれば、片や北海道のある自治体では平均の水道料金が約¥6,000というかなり高い所もあります。

今後、民営化になって行けば水道料金は高くなるものと思われます。実際世界の水道事業でも民営化になって約2倍以上になった国もあります。また民営化でありがちなコスト削減による、しわ寄せを水の維持管理費から行われ、水道から濁り水が出てしまっている国もあります。料金を抑えるために水質が犠牲になるという事態が生じてしまうかもしれません。

日本は人口の減少が著しく、水道料金収入も減少しています。人口が減少して水道需要が減っても大きく運営コストが下がる訳ではありません。日本水道協会によればここ4年ほど水道料金は高くなっているとのことです。このまま自治体が水道事業の赤字を膨らませていけば更なる水道料金の値上げも余儀なくなれてしまうのです。

 

 

 

世界の流れでは水道事業を民営化した国の多くが公営化に戻っている現状があります。

 

水道事業は様々な施設を維持管理していき、安全な水を各家庭に提供するという私たちの生活に直結した大切な役割を果たしています。蛇口をひねれば水が出て来るのが当たり前の生活に慣れてしまった私たちは、この課題にどう向き合うかが今後必要になってくるのかもしれません。

今の水道水はかなり水質の高いもので知られています。

かなりきめ細かな水質管理がなされているからです。水源河川からの水質異常などが無いか、水質試験車を使った定期的なパトロールを行っています。浄水場では水質に適した浄水処理を行っています。魚を用いた検知用水槽や自動水質計器によって水質を監視して安全性を維持しています。また実際に蛇口での残留塩素を測り、安全性を定期的にチェックしています。

こうした維持管理運営が果たして民営化でも行われていけるのかという疑問が生じます。

皆様はいかがお考えでしょうか?

今日は最近の話題から水の話をしてみました。ご閲覧ありがとうございました!