タンクに水が全然出てこない?
トイレを使用した後、レバーを回すも水が出ない?あれ? 恐る恐るタンクの蓋を開けて見ると、なんと!水が入って無い!!!
まず他の蛇口で水が出れば、それは断水ではありません。
それはトイレに問題があります
タンクに水はどうやって入るのか?
大抵、壁や床から給水管が出ていて止水栓と呼ばれるバルブが付いています。その止水栓からサプライ管がタンクに繋がっています。止水栓のバルブを閉めるとタンクに給水がされません。通常は開いたままです。
ボールタップによって給水されています。
水はタンク内のボールタップに送られ注水します。そして一定量に達すると浮力によって浮き球が動いてボールタップ内の弁体が閉まり自動的に給水を止めます。
この流れで言えば、注水を行うボールタップが故障して水が出なくなっているのでは?
という考えになりますが、よく見るとボールタップからはわずかながら水が出ているような場合、それはボールタップを疑う前に給水管を疑う必要があります。
特にこのような給水管にはタンクに水が入る前に「ストレーナ」と呼ばれる袋ナットがあります。
主にTOTO製のタンクに繋がる直前に付いています。この「ストレーナ」とは何か?と言えば、錆びやゴミの侵入を阻止する網のことです。その網にゴミが付着していくと網目を塞いで行き、徐々に水の流れが悪くなっていきます。完全に詰まると水が出なくなるのです。
ストレーナの掃除をしましょう!
止水栓を閉めて袋ナットからストレーナを取り出してみてください。
タンクのコーナーに置いてあるこの白い丸いものがストレーナです。
洗面台や流しなどで水洗いしてゴミや錆をきれいに取り除きましょう。
この丸いストレーナの前後に13mmのゴム平パッキンが1枚ずつ入っていたと思いますが、触って手が真っ黒になればそれは交換しましょう。給水管とボールタップのネジの間に挟めて袋ナットをきちんと締めましょう。
止水栓を開けて水漏れしなければOKです。
今まで出なかった水が通常通り出てきます。
給水管(サプライ管)をフレキ管に交換してもいいかもしれません。青銅メッキの管ですと内側が必ず錆びてきているはずです。今後その錆がボールタップに流入して動作不良を起こす危険があります。フレキ管ならステンレス製なので錆びる心配がありません。ホームセンターには長さに合った既製品を購入することができます。
これでも水が出なかったら?
それはボールタップが故障している可能性が高いです。
そうならボールタップを交換する必要があります。しかし、その前にそもそも給水管に水が来ているかも確認した方がいいです。三栄水栓のマルチボールタップがお勧めです。画像から購入ページに入れます。
以前の事例では戸建ての住宅でトイレタンクの水が溜まらないという事で調査してトイレにつなぐサプライ管もボールタップも交換しましたが、いざ止水栓を開けてみる水が出なかったというところがありました。
その原因は建物内の給水配管の内側に錆こぶが出来てしまい、水がほとんど通らない状態でした。給水管が鉄管で敷設されている住宅は起きやすくなっています。こうなった場合は、給水管の引き直ししかありません。一部がそうなっていればいずれ水を出すところすべてに起こり得ることになります。
給水管の引き直し工事が必要になることがあります。
給水管のリフォーム工事の場合は早くても2~3日はかかります。また天候や施工の難易度によってはもう少し延びることが予想できます。
断水も必要となりますので、よく計画を立てて工事を発注してください。見積もりを何社か取って、説明や料金の設定などがしっかりしている業者を選びましょう。使う素材もポリ管などはかなりの高額になります。
普通の塩ビ管(HI-VP)での引き直しで十分です。敷地や建物の広さによって仕方の無いケースもありますが、ある程度高額になると思ってください。もしかすると建物全体のリフォームと一緒に行うも有りです。
トイレの水が出なくなることで住宅全体の問題も分かることがあります。その都度適切な対応を行うよう心がけましょう!
更新日:2020年7月21日