混合水栓のトラブル 2ハンドル混合水栓

これまでの混合水栓

今ではほとんどの住宅でシングルレバー混合水栓が取り付けられています。

しかし、依然として「単水栓」や「2ハンドル混合水栓」もまだまだ存在します。キッチンでお湯が自在に使えるようになった昭和の世代の方は懐かしいかと思いますが、給湯管の配管が無いところでは「瞬間湯沸かし器」なるものが取り付けられていました。

 

 

昔は蛇口も単水栓で水しか出なかったからです。瞬間湯沸かし器は一瞬にお湯が使える画期的な器具でしたが、不備な劣化が目立つようになってきました。

例えば、スイッチ点火で燃焼が始まりお湯が出てきますがそのガスが十分に点火せず、不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故も起きていました。決して安全性の高いものではありませんでした。当時はガス検知器などで事故を未然に防ぐ方法を取っていました。

昭和時代全盛期の給湯システムは安全面での不安が常に背中合わせでした。

次第に室外設置型のガス給湯器による給湯システムの進歩のおかげで、どの水回りにもお湯が使えるようになっています。その結果、蛇口は水もお湯も両方使える「混合水栓」が主流になってきました。

ハンドル水栓の弱点とは?

 

 

この蛇口は大変便利なものでした。が・・・

ハンドル式水栓の弱点は「パッキン」と「スピンドル」の摩耗というところにあります。

ひねって水を出したり止めたりすることが繰り返されていくことで金属疲労が起きます。

またゴム製のパッキンにも限界がやってきます。フルに使って7~8年で1度修理しているケースが多いのではなでしょうか?でもシングルレバー混合水栓よりもいいと言えるのは、部品が比較的安価で交換の作業も簡単という点です。

もしかすると、お湯の温度の調整がレバー式より面倒だと思う方もおられるかもしれません。確かに「電気温水器」などの給湯システムの場合はお湯だけ出すと熱湯が出てしまいます。電気温水器には微調整できる機能がありません。

しかしガス給湯器にはこういったリモコンがありますね。

 

 

大抵キッチンにも温度調整するためのリモコンが取付られています。リモコンは大抵「給湯優先」と「お風呂」(浴槽に溜めるお湯)と分けられていますが、お風呂のお湯はり用の温度は別で設定できるものとなっています。ですからキッチンや洗面台などのお湯の温度が自由に設定できます。

この温度を適温しておくことでお湯を使う時はいつでもお好みの温度を出して使うことができます。ですからハンドル式の混合水栓でもお湯を快適に使用することができます。

 

 

しかし、ハンドル式の蛇口もやがてスピンドルが摩耗していきます。また同時に本体側のネジも摩耗していきます。

ですから、1度スピンドルを交換した場合は、2回目の交換は厳しいと思っていただいた方がよろしいかと思われます。本体を交換する際には同じようなハンドル式にするのかレバー式にするのかを良く選んで交換しましょう。

当然ですがレバー式の水栓の方がお値段は高いです。便利さを取るか?使い慣れたものを取るか?比較検討してくださいませ。

更新日:2020年8月17日